はじめに
そのジョジョの魅力といえば、魅力ある登場人物たちに、
緊迫感ある心理戦、荒木先生独特の画風など、
とにかく挙げていけばキリがありません。
しかし、中でも第三部から登場した「スタンド能力」は
精神力のヴィジュアル化やシンプルな能力を機転を利かせて戦うバトルなど、
後のマンガに与えた影響を考えても特に素晴らしい発明でした。
今回は、そんなスタンド能力について戦闘能力の高さではなく、
バトルには縁の無い一般人の視点から、最も実用性が高そうな能力を
ランキング形式で考察してみようという企画です!
○対象になるスタンドは8部12巻に出てきたスタンドまで
○スタンドの存在は一般似認識されていないものとする。
○他のスタンド使いと戦闘は行わないものとする
という前提で考察してみます。あくまでも戦闘能力の高さではなく、
今の生活に当てはめてみて、欲しくなるかどうかを基準に考えてみました。
それではまず30位からどうぞ!
ランキング30位~21位
第30位 ラブ・デラックス
登場:第四部
ぶどうが丘高校に通う女子高生、山岸由花子に発現したスタンド。
髪の毛を自在に操る能力で、髪の長さも自在に変化させられます。
自分の頭皮から離れてもある程度の距離なら独立して操作も可能なようです。
遠くまで行ける第三の手として扱えますし、
狭いところに入り込んでの作業にも使えます。
パワーも家一軒持ち上げるほどなので力仕事にも適していますね。
この能力があれば整髪料はもう必要ありませんし、
風に吹かれまくっても理想のヘアスタイルを維持できます。
ただ、他人に髪の毛が動いている場面を見られるとかなり怪しまれそうですね。
第29位 セックス・ピストルズ
登場:第五部
ブチャラティチームの一員、グイード・ミスタに発現したスタンド。
全員で6体存在する群体型の存在で、それぞれが独立した意識を有しています。
能力は弾丸操作で、ミスタの撃った実弾をスタンドが反射させて撃ちこみます。
作中でミスタが自称したように、本来は「暗殺向き」のこのスタンド。
スタンドバトルどころか、銃の所持すら難しい現代日本では
あまり役に立たないスタンドではないかと思われます。
ですが、この能力の素晴らしい点は、6体それぞれが独自の判断で行動できる点です。
遠隔操作で射程距離が長く情報伝達要因としてみてもかなり優秀です。
作中では本体のミスタが意識を失った状態でもNo.5が単独で行動して
結果本体であるミスタの命を救うファインプレーも見せました。
何より愛嬌の有るスタンドなので、一人でも寂しくならないのがベネです。
ただし、最大の欠点としてスタンドのくせに食料を要求します。
もし発現した際には、相当の食費を覚悟しなればなりません。
第28位 キッス
登場:第六部
徐倫がGD刑務所で友人になったエルメェスに発現した能力。
シールを貼ったものを二つに増やし、
シールを剥がすと、破壊と共に一つに戻す能力を持ちます。
原作ではこの能力で肉体の一部を増やしたり、
シールを剥がしたときの二つのものが引き合う力を利用して移動手段にもしていました。
増やす、引き合う、破壊するという異なる要素がミックスされたこの能力。
まず思いついたのは腕を増やして作業量アップ…ですが戻すときが痛そうです。
悪用にはなりますが、シールでコピーした契約書など相手に渡しておいて、
あとから離れた場所でシールを剥がして回収…なんてことも出来そうです。
第27位 ハイエロファント・グリーン
登場:第三部
DIO打倒の旅に加わった高校生、花京院典明に発現したスタンド。
遠隔操作型スタンドの元祖とも言える存在で射程距離は100m以上。
破壊のヴィジョンを放つ「エメラルドスプラッシュ」が必殺技。
遠隔操作で他人に気付かれにくい特性を持っているので、
情報収集や意思の伝達に便利そうなスタンドです。
戦闘を行わないならエメラルドスプラッシュは不要かもしれませんが、
万が一の時を考えると心強いような気もしますね。
また、人の体内に侵入して行動(意思も?)を操ることも可能。
これは悪用されると中々怖い能力でもあります。
あの女医、何の罪も無いけれどまず免職になっただろうなぁ…
第26位 ゴールド・エクスペリエンス
登場:第五部
DIOの息子にしてギャングスターを夢見るジョルノ・ジョバァーナの能力。
拳で触れたものに生命を与える能力を持っています。
初期では産み出した生命に攻撃反射能力がありましたがいつのまにか消えていましたね。
破壊力はCですが、乗用車をボコボコにする程度のパワーは有ります
この能力の面白いところは、無生物を形も大きさも違う生物に変換できる点です。
作中でやったようにトランクをカエルに変えればポケットに入れて持ち運べますし、
生物かさせた金属類を所持したまま金属探知機を通る事も可能だと思います。
また、産み出した生物は完全にコントロールできるわけではありませんが、
生物の特性まで考えて利用すれば十分有用な能力です。
もし、希少な生物も産み出せるなら生物研究の分野でも活躍できそうですね。
ただ、ものの持ち運びという点では「生物」の形を取る以上扱いづらさもあります。
街中でポケットにカエルを突っ込んでいる人が居たらかなり怪しまれますし、
場面次第で産み出す生物を選ぶ必要がありそうです。
第25位 マンダム
登場:第七部
大統領の刺客の一人、リンゴォ・ロードアゲインのスタンド。
記憶はそのままに、時間を6秒だけ巻き戻す能力を持っています。
作中でリンゴォは、時間を巻き戻す際、腕時計の秒針を戻す行為をスイッチとしていました。
たった6秒間というと短すぎるような気もしますが、
このスタンド最大のうまみは「やらかした失敗を取り消しに出来る」点では無いでしょうか。
6秒間以内に結果の出る決断ならば、結果を見てから時間を巻き戻し、
改めて別の選択肢を選びなおす事が出来ます。
うっかり大事なファイルを消去してしまったとか、
つまづいて花瓶を割ってしまった時などにこの能力(と6秒以内の判断力)があれば助かりそうです。
ただ、記憶は全ての人間が保有したまま時間を巻き戻す性質上、
人の目が有るギャンブルで何回もイカサマに使うのは難しいかもしれません。
また、ウッカリ口が滑って相手を怒らせた…→咄嗟に時を戻してなかった事にしよう!
なんことも出来ませんね。
しかしこうして考えると、男らしさや公正さを強調していたリンゴォにしては、
安全策というか保身的というか、あまり男らしくない能力にも思えます。使い方次第でしょうか?
第24位 ビーチボーイ
登場:第五部
暗殺チームの新米メンバーペッシのスタンド。
釣竿の形をしたスタンドで、床や壁を透過する糸を持ち、
針に引っ掛けた獲物を引き寄せる能力を持っています。
特定の物体を餌として、触れた相手に針を食い込ませる使い方も可能。
床や壁を貫通して遠くへ探りを入れられる点がかなり魅力的。
探知の精度もかなり高く、かすかな心臓の動きも聞き取れるほど。
本来の目的である暗殺にも向いていますし、
日常的に使うなら別の階のものを針を引っ掛けて引き寄せたり、
糸の振動で音を拾って諜報活動にも役立ちそうです。
金庫に針を貫通させて金庫破りなんてことも可能かもしれません。
使い手がマンモーニでなければかなり優秀な能力だと言えるでしょう。
第23位 アトゥム神
登場:第三部
DIOの部下にして館の執事を任されるテレンス・T・ダービーのスタンド。
相手の心を読む能力と、ギャンブルで負かした相手の魂を奪う能力をもっています。
ただし、心を読む際はYESかNOで応えられる質問をする必要があります。
相手の心を読むというのは、ギャンブルはもちろん様々な駆け引きに使える能力です。
ビジネス上での取引や色恋沙汰の事情で欲しがる人は沢山いそうですね~
個人的に就職面接の採用担当者がこの能力を持っていたらこれほど恐ろしい事はないです。
「御社が第一志望です!」→「本当ですか?」→「NONONONONO!」→「OH MY GOD!」
第22位 ペイズリーパーク
登場:第八部
壁の目に埋まった定助を発見、救助した第八部のヒロイン、広瀬康穂に発現した能力。
携帯電話やパソコンの画面を通して進むべき道の選択を示してくれます。
この能力については、原作でもまだまだ謎が多く、自分も理解仕切れて居ない感がありますが、
基本的に本体の康穂が危機に陥ったとき、活路を提示してくれるようです。
また、防犯カメラの録画記録に入り込んで必要な情報を収集するような事もしていました。
情報収集能力、そして危機への対応能力の面で強力で、非常に心強いスタンドですね。
ちなみに遠隔操作型なのでパワーはあまりないみたいです。
第21位 クリーム
登場:第三部
DIOに心酔するスタンド使い、ヴァニラアイスに発現したスタンド。
触れたものを粉みじんに破壊する暗黒空間を生み出す能力を持っています。
また、暗黒空間を纏うように姿を消し、触れたものを飲み込みながら移動が可能。
原作では本体の性格もあり、ジョースター一行を殺害するためだけに使用された能力。
扱い辛く危険極まりない能力ではあるが、ゴミの処理にはうってつけの能力。
人目から隠したい物も瞬時に消せるので、裏社会の仕事でも重宝されそうです。
第四部のザ・ハンドも似た能力を持っていますが、
あちらは削る範囲が狭い代わりに「空間ごと」削るという違いがあります。
ランキング20位~11位
第20位 バーニング・ダウン・ザ・ハウス
登場:第六部
グリーンドルフィン刑務所に住む謎の少年、エンポリオのスタンド。
過去に存在していた「物の幽霊」を利用できる能力を持っています。
物の幽霊とは言え、本なら読む事ができますし、ライターなら本物の火が出ます。
何より、電源を確保しなくてもパソコンが使えるのがステキです(電気も幽霊?)
幽霊なので大きさも自在なようで、バッグを畳んで持ち運んだりもしていました。
物の幽霊といえば、短編「デッドマンズQでも登場していましたが、
そこで吉良は古い書籍やレコードを見つけて喜んでいましたね。
実体の無い幽霊とは言え、タダでそういった貴重なものが
手に入ると考えると興味深い能力だと思います。
第19位 クラフトワーク
登場:第五部
ポルポの遺産を狙うギャングの一人、サーレーに発現した能力。
スタンドが触れたものを、その場所に固定してしまう能力を持っています。
固定するエネルギーは触れるたびに増加する性質があり、
作中ではそれを利用してミスタの弾丸を撃ち返す芸当も見せました。
一度しか登場しないスタンドにしては、
その幅広い応用力と渋めのルックスから
密かな人気を集めているこちらのスタンド。
固定という能力は日常生活でも便利な利用法が沢山あります。
たとえば、自分を基準に荷物を固定して重たいものを運んだり、
固定した石を踏み場として空中を歩くこともできます。
空中散歩なんて、まさにロマンの塊じゃないでしょうか。
第18位 ハーミットパープル
登場:第三部
空条承太郎の祖父ジョセフジョースターに発現したスタンド。
能力は念写で、写真を通じて遠く離れた人物や建物を映し出す事ができます。
作中では、テレビを利用してDIOの考えを盗み聞きしようとしたり、
地面に散らばった砂粒を集めて地図を描くような利用法も披露しました。
逃亡中の犯罪者の現在の姿を知る事もできますし、
行方不明者の捜索にも力を発揮出来ると思います。
探偵や警察が欲しがりそうな能力ですね。
町の地図を描く能力を利用して、建物の内部構造を調べたり
不動産王のジョセフらしく土地の調査にも応用できそうです。
ゲームにイカサマが無いかを調べたりもしていましたので、
機械類全般と相性の良いスタンドなのかもしれません。
そう考えるとまだまだ利用法が広がりそうですね。
第17位 スティッキー・フィンガーズ
登場:第五部
ブチャラティチームのリーダー、ブローノ・ブチャラティのスタンド能力。
拳で触れたものにジッパーをとりつける能力を持っています。
ジッパーを取り付ける…と言ってもすぐには利用価値が分かりづらいですが、
ブチャラティは作中で運搬、移動、接着、攻撃など幅広い利用法をみせていました。
ジッパーの内部の広さは、取り付けられたものの体積とは無関係なようです。
どのくらいものが入るかは不明ですが、臨時の収納場所を作れるのは便利ですね。
日常の場面では、階段を使わずに階の移動ができたり、、
ドアを使わずに建物に侵入する事も出来てとても便利そうです(痕跡も残りません)。
自分などは、満員のバスの最後部に座ってしまった時など、
この能力で壁に穴を開けてスッと降りてしまいたいと思うことが多々あります…
第16位 アトム・ハート・ファーザー
登場:第四部
第四部のラスボス、吉良吉影の親父に発現したスタンド能力。
写真の中に入り込み、写真の中の人やものに働きかけると
現実世界でもその対象に同じ影響を及ぼす事ができる能力です。
写真の空間で一人静かに過ごす事もできますし、
写真に入り込んだ状態でも、写真ごと有る程度自由に移動ができるのも魅力的です。
ただ、この能力最大の魅力は、本体が死亡しても現世で活動できる点ではないでしょうか。
ジョジョの世界では幽霊の概念が存在しますが、
あれほどアグレッシブに現実世界に干渉した幽霊は吉良の親父くらいのものです。
自分が死亡した後も見守りたい相手が居る人にはこの上ない能力です。
第15位 ウェザー・リポート
登場:第六部
謎の囚人ウェザーリポートことウェス・ブルーマリンに発現した能力。
天候を操る能力をもち、豪雨や日差しを作り出すことが可能です。
竜巻を発生させて、猛毒のヤドクガエルの雨を降らせる大技も持っています。
この能力は単純に欲しい!と思わせてくれる能力です。
これさあえあれば雨や雪の日の憂鬱な通勤は全部ナシになります。
ただ、自然のバランスを考えるとむやみな乱用は出来ない能力でもあります。
戦闘においても空気抵抗摩擦を利用した防御や風圧で威力を高めたパンチなど、
実に多彩な戦術が取れる応用力バツグンの能力です。
変わったところでは農作物の栽培においても重宝されるでしょう。
第14位 ムーディー・ブルース
登場:第五部
ブチャラティチームの一員、レオーネ・アバッキオのスタンド。
時間を指定することで、過去その場所にいた人間の行動や発言を再現する能力です。
戦闘能力は人並み。反面本体のケンカの腕はチーム内で最強だそうです。
これは良く言われる事ですが、この能力が本領を発揮出来るのは
(皮肉ですが)警察や検事など、事件の証拠集めが必要な職業だと思います。
もっとも、スタンドで得た証拠は裁判の決め手にはなりませんが、
真実を基に捜査を進められればかなり仕事が捗る事と思われます。
それ以外でも、隠れて行われる密談や、他人の過去の行動を知れるのは
現代社会においてとてつもないメリットになることは間違いないでしょう。
変わった使い方だと、スピーチやプレゼンの前に
自分の練習している姿をリプレイして、客観的に見直す事にも使えそうです。
戦闘能力は平凡ですが、それを考慮しても貴重な能力です。
第13位 アンダー・ワールド
登場:第六部
指図にムカッで不幸体質なDIOの息子、ヴェルサスに発現したスタンド。
地面の記憶を読んで、その土地で過去に起きた出来事を再現する能力を持っています。
作中では、この能力で過去の旅客機の墜落やアメフトの試合を再現していましたね。
第五部のアバッキオのムーディーブルースも過去の再現能力を持っていますが、
この能力のいいところは過去の映像を実際に体験するかの様に再現出来る点です。
例えば旅客機の墜落ならその舞台となる飛行機や当時の乗客も含めて再現されるので、
その場の空気や会話、人の表情など精密に再現した事実を体験できるわけです。
過去を知れる点を利用して事件の捜査を行ったり、
他人の秘密の会話を後から知る事も可能です。
遡る事のできる時間に限りがあるかなど不明ですが、
自分は歴史好きなので、今は資料でしか知れない過去の真実や
歴史上の一大イベントを体験できるかもと考えるとワクワクが止まらないです。
ただ、この能力で事件の証拠や歴史の真実を掴んでも、
スタンドが知られていない一般社会にそれを証明する手立てが無いのは残念ですね。
第12位 ソフトマシーン
登場:第五部
ポルポの遺産を狙うギャングの一人、ズッケェロに発現した能力。
スタンドの持つレイピアで刺した対象を、薄い膜状に変化させる能力です。
人間にも使用でき、その場合は生きたままペラペラの状態に変化します。
この能力の素晴らしい点は、
しかも小型のクルーザー程度の大きさのものも対象にできてしまいます。
通常なら手間とお金が掛かって仕方が無い引越し作業も、
このスタンドがあれば一回の移動で済んでしまうかもしれません。
自身の体を薄くして、狭い場所を通り抜けられる点も便利です。
ギャングである本体の立場で考えても、密輸や密入国、危険物の持込など、
犯罪行為での利用価値も非常に高いスタンド能力である事は間違いありません。
とにかく、人や物の運搬という点に関しては最高クラスの能力ではないでしょうか。
ただ、薄くなったものは重さも軽くなるのかとか、
レイピアで突いた穴が能力解除後に塞がるのかどうかは気になる点です。
第11位 キング・クリムゾン(エピタフ)
登場:第五部
ギャング組織パッショーネに君臨するボス、ディアボロに発言したスタンド。
数秒間時間を飛ばす能力を持ち、自分に都合の悪い運命を回避する事ができます。
エピタフはキングクリムゾンの額に存在し、少し先の未来予知することができます。
中々理解が難しい能力ですが、ここでは「未来を知り、不都合な部分は回避できる」
というポイントに照点を絞って考えてみます。
日常生活で考えてみても、この能力があれば不慮の事故をかなり防げますよね。
私も中学生のころ、通学中にカラスに糞をドンピシャ直撃させられて
キンクリ&エピタフがあれば避けられたのに…!と悲嘆に暮れた思い出があります。
弱点としては、数秒しか時を飛ばせず再発動には一旦間をおく必要があるため、
危険を避けた→避けた先にまた危険が!というパターンと、
数秒で回避しきれない突発的な大災害などは回避できないという点です。
尤も、そこまでくればもう運が悪かったと諦めるしかなさそうですけどね。
また、パワーやスピードも最高クラスですので、単純な力作業にも活躍します。
一つ疑問なのは、エピタフとキングクリムゾンは1セットでOKなのかという点。
二重人格のディアボロだからこそこの二つの能力の共存が可能となっている可能性もあります。
その場合、どちらか片方だけだと私達一般人に使いこなすのは難しいかもしれませんね。
余談ですが、個人的にスタンドの名前とデザインが本当にカッコイイと思います。
ボスよろしく「キングクリムゾンッ!我以外の時間は消し飛ぶッ!」なんて言ってみたいです。
ランキング20位~11位
第10位 スタープラチナ
登場:第三部
ジョジョで最も知られた主人公、空条承太郎に発現したスタンド。
最強のパワーとスピード、精密動作性をあわせもち、シンプルに拳で戦うスタンドです。
DIOとの最終戦では時を止める能力に目覚め、見事DIOと世界を打ち破りました。
スタープラチナがいれば力仕事は楽々こなせますし、
暇なときにはジャンプや缶ビールをどこかから持ってきてくれるかもしれません。
ハエの精密なスケッチをこなしたり、視力がとてつもなく高かったりと小技も効きます。
勿論、2~5秒ほど時を止められる点も魅力的です。
ただ、ワールドと比較すると、どうしても射程距離と
止められる時間の長さで見劣りするためこの順位としました。
普通の人がスタンドを身につけても強さはそこそこで十分でしょうし、
なにより原作での強さは承太郎の冷静な判断力があってのものですしね。
第9位 エニグマ
登場:第四部
吉良の親父に弓と矢で射抜かれた少年、宮本輝之輔のスタンド。
人や物を紙にして閉じ込める事ができる能力を持っています。
生物を紙にする場合は、対象の「恐怖のサイン」を見抜くことが必要です
この能力の凄い点は、タクシーから人間までなんでも紙にして持ち歩ける点。
この能力があれば引越しやものの持ち運びに
一切気を遣わなくても済むようになりますね。実にうらやましいです。
しかも、紙にされた対象の時間経過は完全に停止するようで、
例えば数日前に紙にしたラーメンも開封時点でホカホカのできたてが食べられます
この点は似た能力のソフト・マシーンにも無い利点です。
人間の老化も進行しなのならば簡易的なフリーズドライだって可能かもしれません。
尤も、本体が意識を失えば紙の状態は解除されてしまいますが。
人間を紙にする際は「恐怖のサイン」を見抜く必要がありますが、
同意の無い相手を無理に紙に閉じ込める場合を除いては
特に気にしなくて良い条件ですね。
第8位 ドラゴンズ・ドリーム
登場:第六部
かつて宗教団体の教祖だった囚人、ケンゾーに発現したスタンド。
風水に基づき、吉と凶の方角を伝える能力を持っています。
意思を持ち自律したスタンドで、本体と敵対する相手にも吉凶を教えてくれます。
風水と言うのは、今でも家の間取りの決定などに活用されているそうですね。
このスタンドの言いつけを守れば、自分は絶対なる安全に守られ、
逆に不吉な方角を狙って攻撃することで、敵を窮地に陥れる事も間単に出来ます。
この世でどうしようもない「運」というものを支配できる恐ろしい能力です。
ただ、その強力さゆえかスタンドはあくまでも中立の立場であり、
たとえ本体の敵となる人物に対しても方角を教えてしまいます。
可能な限りこっそり知られないように自分だけに有利な方角を教えてもらい、
それを忠実に守るように気をつければ負け知らずの人生を送れるでしょう。
第7位 ハーヴェスト
登場:第四部
ぶどうヶ丘中学校に通う中学二年生、矢安宮重清(重ちー)に発現したスタンド。
ずんぐりしたハチのような姿の500体の小型のスタンドからなる群体型のスタンド。
欲しいスタンド、最強スタンド議論における常連とも言うべき存在。
このスタンド最大の魅力は、自律して本体の命令を実行する
自立した小型のスタンドが500体も存在する点です。
作中で本体の重ちーはその能力を利用して、町中に落ちている小銭を拾い集めていました。
そこへ仗助と億泰が加わり、集めるものの範囲に金券やクーポンなども加えて
一度の収集で数万円を稼ぎ出すような働きをしていました。
上記の方法では一つの町で集められる券には限界がありますが、
町から町へ移動しながら回収を続けたり、回収の対象をもっと高価なものに変えれば
更に継続して高い利益を得られるように思います。
スタンドの性質を活かして、危険で人が近寄れない場所での作業を任せるのも良さそうです。
非常に多様な使い方が考えられるスタンドではないでしょうか。
一応、戦闘面についても触れてみます。
一体一体の破壊力が低いのが難点ですが、アルコールなどの毒物を血管に注入したり、
眼や頚動脈などの局所を狙う攻撃などえげつない戦法も取れてしまいます。
さらにたとえ数十体程度がやられても本体へのダメージフィードバックは殆ど無いので
面への攻撃手段を持たない相手には圧倒的な強さを発揮します。
逆に、火炎で面制圧できるマジシャンズレッドや、
スタンドが触れた瞬間に凍り付いてしまうホワイトアルバム相手は厳しそうですね。
強い事は間違いありませんが、相性次第で苦戦する相手も少なくなさそうです。
第6位 クレイジー・ダイヤモンド
登場:第四部
第四部主人公にしてリーゼントがトレードマークの高校生、東方仗助のスタンド。
触れたものを治す能力を持っており、散らばったものなら一箇所に集めて修復します。
近距離パワー型で、スタープラチナにも劣らないパワーとスピードを持っています。
他人の怪我を一瞬で痛みも無く治せるというのは、実生活でも大変魅力的です。
もしそんな医者が居る病院があれば、連日予約が殺到する事請け合いです。
ただ、スタンドの知られていない社会で
大々的にスタンドによる治療行為を行うと、色々と面倒が起きそうですので、
こっそり身近な人助けに使う程度に留めた方が幸せかもしれません。
また、仗助は作中で「治す」というシンプルな能力をこれでもかと応用し倒していましたね。
直す際の引っ張る力を利用して移動手段としたり、
直す際に戻っていくものを追いかけて追跡の目印としたり、
ガラスに標的の血液を閉じ込めて「自動追尾弾」としたり…
まだまだ活用法は考えられそうですし、応用力のかなり高いスタンドと言えるでしょう。
パワーとスピードの高さも評価点です。
逆に目立つ欠点としては自分自身の怪我は治せないという点でしょう。
「世の中都合のいいことばかりじゃない」とは言いますが、これは惜しいです。
あとはデジタルデータの復旧まで出来たら最高なんですが…
それはさすがに贅沢すぎるか…
第5位 ザ・ワールド
登場:第三部
いわずと知れた、DIO様に発現したスタンド。
時間を数秒止める事が可能で、時間停止中は能力者自身のみが行動可能となります。
本体が投げたナイフなどは、手を離れてからしばらく移動してから停止します。
近距離パワー型で戦闘能力は最強クラス。しかも射程距離は破格の10m。ズルい。
最初に登場したときは停止時間が5秒間でしたが、
ジョセフジョースターの血液を吸って最終的に9秒間時間を止められるようになりました。
数秒というと我々一般人には短く感じますが、
一秒を争う戦闘の場面ではこの上なく無敵な能力といえます。
とはいえ、時間停止能力は本当に私達一般人にも有用なものなのでしょうか?
戦闘を行わない前提ならば、ワールドの基礎能力である10mの射程と
スタープラチナを上回るパワー、精密動作性だけでも十分な気もします。
また、承太郎が3部から4部の間で殆ど時を止めていない発現がある点を見ても
時間停止が普通の人間の肉体に強い負担となってしまう可能性も考えられます。
やはりこの能力の真価を最大に発揮出来るのは、
吸血鬼のボディを持ち、その野心ゆえに
スタンド使いと戦う必要のあるDIO様だけなのかもしれませんね。
(ポルナレフの奇襲に対するカウンター戦法も、吸血鬼だからこそ可能でした)
第4位 ヘブンズ・ドアー
登場:第四部
16歳でデビューした変人天才漫画家岸辺露伴に発現したスタンド。
触れた人間の一部を本に変え、その人の記憶を読んだり命令を書き込むことの出来る能力です。
本にされた人間は意識を失い、命令次第で記憶の操作も自由に行えるため、
記憶を読まれたこと、命令を書き込まれたことが相手に気付かれる事はありません。
作中で露伴先生は、この能力で人の人生を読んで、
それを自分の作品作りに活かすという漫画家ならではのスタンド活用法を実践していました。
他にも、殺人鬼吉良吉影を追跡する際の情報収集にも大活躍しましたね。
この能力、人の記憶を読めるのも便利ですが、
一番恐ろしいのは他人の行動や思考を自在に操作できてしまう点です。
相手の意思に反した行動を強制したり、自分に都合の悪い記憶を消してしまう事も可能です。
企業家や政治家なら喉から手が出るほど欲しくなる能力では無いでしょうか。
便利な事は間違いないですが、手段を選ばない悪人が身につけたら…
と考えると背筋が寒くなるような能力でもあります。
弱点としては、ホワイトスネイクと違い近距離能力なので、
能力を使用する際に相手に近づく必要がある点でしょうか。
また、パワーも低い(公式評価D)ので、事前に警戒されている相手には手こずりそうです。
第3位 レッドホットチリペッパー
登場:第四部
音石明(19歳)に発現したスタンド。電気と同化し、電線の中を高速で移動できるスタンド。
電気は時間経過で消費され、電源にスタンドが触れる事で再チャージが可能。
弱点は電気と同化しているため電気の来ない場所では長く活動が出来ない点ですが、
人が住んでいる殆どの地域に電線が張り巡らされている現代社会では殆ど気になりません。
加えて戦闘面でもフルパワーならクレイジーダイヤモンド以上の強さというスキの無さ。
ピンチになったら相手が追って来れない電線に逃げ込むという手もあり、
スタンドバトルを考慮してもかなり高評価なスタンドです。
さらに触れたものを電気化して電線中に引きずり込ことも可能。
他人の家に忍び込んでの盗聴、盗難、密輸、暗殺などの犯罪行為は朝飯前。
諜報機関や犯罪組織は喉から手が出るほど欲しい能力ではないでしょうか。
平和な利用法としては、家に忘れたスマホとか財布を持ってきてもらったり、
切れた電線の修復作業や一人暮らしの老人の見回りなどにも役立ちそうです。
マイナスポイントとしては、電気と融合したスタンドの為、絶縁体の中に閉じ込められたり
電気伝導度の高い海水中に落下したりすると電気が失われて本体も生命の危機に陥るところでしょうか。
海に遊びに行くときなどスタンドを引っ込めてれば大丈夫でしょうが、
何かの拍子に誤って発現→電気が散って即死なんてことになったら洒落にならないですね。
上記の点に気をつけて、音石のように調子に乗って油断するようなマネはせず
クレバーな使い方に徹すれば恐ろしく実用的なスタンドだと思います。
こんな素晴らしい能力の持ち主である音石くんには、
出所したら立派なロックギタリスト…もいいですが
スタンド能力を人のために使える人になって欲しいものですね。
第2位 パールジャム
登場:第四部
杜王町に店を開いたイタリア人料理人、トニオトラサルディーに発現したスタンド。
トマトのような風貌の群体型スタンドで、料理に混じって食べた人間の病気を治す能力を持っています。
作中では億泰の虫歯や肩こり、腸の調子を治していました。
ただ、症状によっては直せない病気もあるようです(岸辺露伴は動かないより)。
恐らく、実用性という面では最高峰のスタンドのひとつだと思います。
食べるだけで、あらゆる病気を治療する能力なんて、まるで夢のような能力です
治せる病気の範囲は不明ですが、これさえあればまずお金には困らないでしょうし、
もし自分の病気も治せるのなら誰もが欲しがる能力だといえるでしょう。
欠点としては、パワーは恐らく皆無でその方面では役に立たない事、
また、ここでは考慮していませんが、
料理の素材やできばえが治療能力に反映される場合は、
そういうスキルを持たない一般人には発現しても宝の持ち腐れになる可能性もあります…
あと、胃腸の調子を整えるたびに内臓が飛び出るのは(痛くなくても)ちょっとキツいかな…
第1位 ホワイトスネイク
登場:第六部
DIOの遺志をついだ第六部のラスボス、プッチ神父に発現したスタンド。
記憶とスタンド能力を封印したDISCを奪い取る能力を持っています。
また、命令を書き込んだDISCを差し込む事で対象を操る事も出来ます。
私がこのスタンドを一位とした理由は、
ヘブンズドアー並みの情報収集、対生物操作能力をもちながら、
遠隔操作型スタンドであり本体から数十m離れて行動可能な点、
おまけに本体と近ければ近距離パワー型スタンドの張り合え格闘能力まで持っている点です。
DISCは投げて使う事も出来、人間以外の動物(カエルなど)にも命令が可能。
スタンド使いから能力を奪って、それを自分の部下に与える事もできしまいます。
また、自分の視力だけを奪って一時的に盲目になるなんていう離れ技も…
さらにさらに幻覚を見せる能力を持っていたり、
条件を満たすとさらに強力で(迷惑な)能力に進化したりともうやりたい放題です。
もしこの能力が悪人に発現したら、自分に反対する人間の意見を捻じ曲げたり、
不都合な記憶をDISC化して抜き取ってしまう事も簡単にできてしまいます。
しかも、似たタイプのヘブンズドアーと異なり、遠隔操作が可能なため、
記憶を奪う相手に本体の姿を見られるリスクもかなり低くなります。
欠点を挙げるなら、プッチ神父に敵意を向けたラングラングラーやヴェルサスを
完全に洗脳していなかった事から、操れる範囲にも限界があるのかもしれません。
あと、スタンドの口が意外に悪いです。「なめんじゃあないぞ」って…
実用性の面では文句なしにトップクラスの能力だと思います。
…これほど強力な能力が「もっともドス黒い悪」である
プッチ神父に発現したことが第六部の悲劇のひとつでしたね。
あとがき
以上、私の考えたジョジョの実生活で役立つスタンド能力ベスト30でした。
改めてみると、遠隔操作型や射程の広いスタンドが多めですね。
一般人に見えず思い通りに動く分身が居るという点だけでも
色々と悪巧みできてしまいそうではありますが。
ムーディーブルースやヘブンズドアーなど情報系の能力が多くランクインしましたね。
現代社会において情報の価値は日に日に増してきていますので、
特別な情報を得られるスタンドはそれだけで価値が高いのではないでしょうか。
逆にこれは発現しても困るな…と思ったのは
第一に本体に害を及ぼすチープ・トリックやホリィさんの茨のスタンド。
次いで無差別殺人型のパープルヘイズ、グリーンディや
使い道の超限定的なファンファンファン、プラネットウェイブスなどでしょうか。
また、エンペラーやアヌビス神などの
戦闘に特化したスタンドも個人としては必要性は低く感じました。
これはあくまでも私が独断で決定した実用度ランキングでしたので、
考える人が違えば必要な能力も異なってくると思います。
そんな夢と言う名の妄想が広がるのもジョジョの懐の広さですね。