procreateの便利な使い方&テクニックを、イラスト作成の流れで解説!

イラスト制作

はじめに

iPad Proで絵を描くには

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こんにちは、DAIMAです。
今回は、iPad向けのドローイングアプリ
procreateの基本的な機能から、
覚えておくと便利な応用テクニックまで、
実際にひとつの作品が出来上がるまでの
流れを通して
ご紹介します。

Procreate

Procreate

  • Savage Interactive Pty Ltd
  • エンターテインメント
  • ¥1,200

procreateは機能も豊富で、
人によって最適な制作手順は異なると思いますが、
この記事には、レイヤーの操作やベタ塗りなど、
手法や画風を問わず役立つ情報を
たくさん盛り込んであります。

題材は趣味程度の拙い絵でありますが、
IPad Proで絵を描くことに興味がある方や、
procreateの使い方をマスターしたい方の
手助けとなれば幸いです。

今回のモデル

先に完成品を掲載してしまいましたが、
今回のモデルは、東方projectのレミリア嬢です。
絵のタッチは、主線がはっきりとしたアニメ調。
下書きに半日、彩色には1週間ほどかかりました。

事前に必要なもの

  • iPad Pro
  • procreate
  • スタイラスペン(ここではApple pencilを使用)
  • 下描きイラスト

制作フロー

キャンパスを作ろう

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procreateを起動したら、
ギャラリー画面右上の+ボタンをタップして、
キャンバスを作成しましょう。

この時、キャンパスサイズを選択できますが、
キャンパスを大きくするほど
使えるレイヤーの枚数も減ってしまうので、
その点はよく吟味して選択しましょう。

ちなみに題材のイラストサイズは2048×2048。
この場合、レイヤー数は44枚使えます。
今回はこれだけ使えれば十分でした。

【用語解説】レイヤーとは

キャンパスに複数の階層を用意して、
個別に別々の色を塗ったり
線を描いたりできる機能です。
ピンと来ない方は、昔のアニメのセル画を
想像して頂くとわかりやすいです。

下絵を読み込ませる

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上記画像は事前に作成した下描きです。
いきなりprocreateに描き始めても良いのですが、
私はアナログで描いていた期間が長いため、
デジタルでも毎回下絵を用意しています。

下絵をprocreateに読み込むには、
まずカメラ機能で下絵を撮影し、
それをフォトライブラリへ一旦保存します。
それから、procreateの画面左上にある
スパナのアイコンのアクションツールを開き、
その中にある挿入 > フラットイメージを挿入を選択します。

procreate機能チェック

ここで、procreateの操作画面と
ツールの配置をご説明します。
(表示画面はver3.1のものです)

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①ギャラリーボタン
ギャラリー画面へ戻ります。

➁アクションツール
写真の挿入や、データの書き出しを行います

➂調整ツール
色調補正やシャープ機能が入っています

④範囲選択ツール
範囲を選択してマスクをかけます。

⑤変形ツール
現在のレイヤーの大きさや向きを変更します

⑥ブラシツール
ブラシの種類を選択します

➆指ツール
なぞった部分をぼかします

⑧消しゴムツール
なぞった部分を消去します

➈レイヤーツール
レイヤー操作タブを開きます

➉色変更ツール
カラーピッカーで色を選択します。
16進数での色指定も可能です。

⑪レイヤー操作タブ
レイヤーを増やしたり、
レイヤーの順番を並び替えたりします

⑫キャンパス
ここに絵を描いていきます。

⑬ブラシサイズ変更
ブラシの塗りの範囲を指定します。

⑭スポイトツール
タップした位置の色を取得します。

⑮ブラシの透明度変更
ブラシの透明度を指定します。

⑯進む / 戻るボタン
行動の取り消し、やり直しを行います

phtoshopなどと比べると、非常にシンプルですね。
初めての方も、すぐに扱いに慣れると思います。
また、中には便利なジェスチャ操作が
用意されている機能もありますので、
そちらもぜひ、一緒に覚えておきましょう。

代表的なジェスチャ操作

簡単な指の動きで素早く機能を選択します。
ジェスチャ操作を使いこなせているかどうかで、
全体の作業スピードが全く変わってきます。

■ 進む / 戻る

画面を二本指でタップすると、
直前の行動を打ち消すことが出来ます。
三本指でタップすれば、
反対に打ち消した動作をやり直すことが出来ます。
これらは頻繁に使う機能なので、
最初に必ず覚えておきましょう。

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■ キャンバスの拡大 / 縮小

画面に置いた指を開いたり閉じたりすることで
画面のズームイン/アウトが可能です。
ピンチズーム機能とも呼ばれます。

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■ キャンバスの回転

キャンパスを回転させるには、
二本の指をひねるように回転させます。
引きづらい角度の線を引くときなど便利です。

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■ スポイトツール

画面を長押しすることで、
特定の個所の色を取得できます。
これも必須のジェスチャですね。

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■ レイヤー透明度の変更

レイヤーを二本指でタップすると、
レイヤーの透明度を手軽に変更できます。
これも何気に利用価値の高い機能なので、
ぜひ覚えておいてください。

線画を描こう

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ここからはまた
イラスト作成過程の流れに戻ります。

先ほど読み込んだ下絵を元に、
線画を作成します。
レイヤータブ上部の「+」ボタンを押して、
下絵レイヤーのひとつ上に、
線画用のレイヤーを追加しましょう。

線画用のレイヤーを追加したら、
赤色などの目立つ色を使って
そこに下絵の輪郭線をトレースしていきます。
(線の色は後から変更可能です)

線の太さはお好みですが、
今回は主に、太さ1.4の
円ブラシを使用しています。

ただ、円ブラシでは筆圧感知による
線の強弱が出せないため、
強弱ある線を描きたい場合は
スタジオペンなどのインキングペンを
使うことをおすすめします。

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線画を描き終えたら、線画レイヤーをタップして、
『内容を選択』を選びます。
これにより、線画以外の部分にマスクが掛かるので、
後はお好みの色で線画を塗りつぶしてしまいましょう。

このマスク機能のテクニックは、
かなり重要度の高い操作ですので、
ぜひ早めに慣れておいてください。

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これで線画ができあがりました。
次は、お待ちかねの彩色に移ります。

ベタ塗りをしよう

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いよいよ絵に色を塗っていくのですが、、
ここで役立つのが自動選択ツールです。
それではその使い方をご説明しましょう。

彩色には自動選択ツール

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自動選択ツールを使うには
画面左上のひも状のアイコンをタップします。
すると、画面下部にメニューバーが出現するので、
そのなかにある「自動」をタップします。
次に下部バーの「自動」をタップ
します。

この状態で、色を塗りたいエリアをタップすると、
閉じられた選択範囲をアプリが自動判別して
そのエリア以外の場所をマスクしてくれます。

この状態で色を塗れば、どれだけ大雑把に塗っても
選択したエリアだけを彩色することが可能です。
反対に選択範囲を解除したい場合は、
ツールバーのアイコンを再度タップ
してください。

また、帽子や髪などのパーツごとに
レイヤーを事前に分けておくことも大切です。
レイヤーを分けておくことで、
後からの修正が非常に楽になりますし、
PSDで書き出す場合にも、
レイヤー情報を引き継ぐことが可能です。

影を入れよう

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ベタ塗りができたら、次は影を入れて立体感を出します。
ここでのコツは、スポイトツールと選択範囲の活用です。

スポイトツールは、選びたい色の長押しで使用します。
影を付ける個所の色をスポイトで選択して、
その色の明度を適度に落とすことで、
素早く影に適した色を作ることが出来ます。

ここでは、線画の段階でも使用した、
レイヤーの『内容を選択』を利用しましょう。
選択したいパーツのレイヤーをタップして、
『内容を選択』を選ぶことで、、
そのレイヤーの中身(先ほどベタ塗りした範囲)
だけを一瞬で選択することが出来ます。
これで、必要な範囲だけに影を塗れますね。

影にグラデーションを付けよう

影もついて、だんだん見栄えが良くなってきましたね。
ですが、ここはまだ満足せずに、
更にレイヤーを追加して影に深みを足しましょう。

基本的には先ほどと同じように
影の色をスポイトで取得して、
それより暗めの色を影の淵に置いていきます。

好みはありますが、
あまり強く影を付けすぎると、
絵がクドくなるので注意が必要です。

ぼかしツールをつかおう

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今回はアニメ風ですので影の境界は明確ですが、
ぼかしツールをつかうことで、曖昧にする事もできます。
リアリティを出したい場合は欠かせないテクニックですね。

もしも途中でレイヤーが足りなくなりそうなら、
既存のレイヤーを結合して一つに纏めましょう。

方法は、結合したいレイヤーをタップして、
『下へ結合』を選択することで一つのレイヤーに纏まります。
例として、題材のイラストでは、
帽子とドレスのレイヤーを後から結合させています。

ハイライトを足そう

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今までは影を付けて、色を暗くして来ましたが、
ここで一度、逆に明るい色を塗ってみましょう。
今までと同様に新規レイヤーを作成して
光源から推測して光が当たる個所を塗ります。

私は、ハイライトを描く際は、
透明度を落とした白を乗せています。
色の際に白を置くと、光の質感と透明感が出ます。

仕上げをしよう

最後に、ズーム機能を利用して、
細かい塗りムラや線のはみだしをチェックします。
地道な作業ですが、完成度を高めるためには欠かせません。

背景を描こう

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今回は、初めは背景を描く予定は無かったのですが、
いざ描き終えてみると、それも寂しく思えたので、
最後に簡易的な背景を加えています。

最初にバックに濃い赤を引き、
その後、水彩ブラシで足場状のエフェクトを加えました。
procreateには多彩なブラシが用意されているので、
質感を色々と試すだけでも楽しいですね。

PCへ送って仕上げをしよう

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絵が完成したら、
他のデバイスにも共有してみましょう。
『アクションツール』→『共有』で、
JPEGやPSDなど、形式を選んで
作品データを書き出すことが出来ます。

mac bookならAirdropが利用できますし、
Drop boxへ転送することも可能です。
私は、一旦完成品をPCへ転送した後、
photoshopでトリミングなどを行っています。

おまけ

procreateの評価

GOOD

  • 紙に書くような自然な感覚
  • ユーザーの使いやすさを考えた機能や設計
  • 豊富な書き出し機能
  • 優れたパームリジェクション

BAD

  • レイヤの枚数に制限がある
  • ベクターイラストは作れない
  • 本格的なイラスト制作にはやはりAdobe製品がおすすめ

総評

iPad Proで絵を描くなら、
まずはこれといったドローイングソフトの決定版。
しかし、レイヤー数の制限や機能性では
流石にphotoshopやillustratorには劣ります。
絵の目的や(趣味か仕事か)
必要とする機能によって使い分けるのがベターです。

おわりに

余談 - 絵が上手くなるコツ

お役に立つかは分かりませんが、
私が真面目に絵を描き始めた頃(7年前くらい)
から、絵の上達の役に立ったと感じた
練習法などを記載しておきます。

  • 目標となる人を決めて、その人の作品を模写する
  • 対象をよく観察する
  • 自分の描いたものを客観的に見る
  • 他人に見てもらって、評価を聞かせてもらう
  • 自分の好きなもの、興味の持てる題材を描く
  • とにかく量を描く
  • もしもスランプに陥ったら、一旦絵から離れる

デッサンや基礎の勉強も大事ですが、
一番大切なのは自分の好きなものを
楽しんで描くことだと思います。

モチベーションに勝る上達法はありませんし、
絵を描くことほど、安上がりで長く続けられる
素晴らしい趣味もありません。
(iPad ProとApple pencilは高かったけどな!)

以上で、今回のprocreate使い方講座はお終いです。
この記事で、もっと多くの方がprocreateの魅力を
再発見していただければ嬉しいです。
もし、今回の記事に需要があれば、
またprocreateの記事を書きたいと思います。

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(necojita.com様)

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