やってみないとわからない引っ越しの大変さ、落とし穴の多さ
初めての引っ越しを、
それも全部一人でやるというのは本当に大変なものです。
僕も昨年末に初めて一人で引っ越しをしたのですが、
その時には一時期2度と引っ越しなんてしたくない!
と思うくらいにはしんどい思いをしました。
この記事ではそんな僕の実体験をもとに、
これから初めての引っ越しを計画している人に向けて
僕が引越しで苦労したポイントや、
実際に体験しないとなかなか気づけない意外な落とし穴、
あの時ああしておけばよかったといった後悔などをご紹介したいと思う。
ちなみに僕が行う引っ越しの内容はこんな感じ
・30歳の男。仕事の関係で北陸から大阪府へ転居。
・全部自分一人でする引越しはこれが始めて。
・引っ越しの予算は20万~30万くらい
お話するエピソードの大半は失敗談なので
反面教師にするくらいの気持ちで読んでいただければ嬉しい。
それでは、いってみましょう。
episode1.あちらを立てればこちらがたたず…引越し先物件の選びで一苦労
引越し計画当初、引っ越し先のエリアは決まっていたものの
それ以外何も決まっていないという状態の中、
最初に頭を悩ませたのは引っ越し先のエリアと物件の選定でした。
引っ越し情報サイトを見ても、
物件が多数ぎて選べない…
そんななかで、少しでもターゲットを絞るために
まず僕が行ったのは自分の希望条件を書き出して、
それを優先順位で並べ替えるという古典的なテクニックだった。
- 会社から通勤時間が20分以内
- 家賃月6万円以内
- 1LDK
- 夏の暑さと冬の寒さが旧居よりマシであること
- 駐輪場があること
- ネットが無料で使えること
- できれば新築
- できれば2階以上
引っ越し計画当初の自分が書いた希望条件のメモ。
上に行くほど優先度が高くなっている。
だけどこの希望条件、
今見ると自分にとってはそこまで必要でもない条件も多く
結果として自分で自分の物件探しに
足枷をはめてしまっていたようにも思う。
例えば僕は当初できれば
「なんとなく綺麗そうだから」と言う理由で
新築であることを条件の一つにしていたが
その辺りの優先度はだんだんと低くなっていった。
なぜなら、自分で色々と物件を見て回るうちに
築10年20年程度ならまだまだ綺麗な物件も多いことに気づき、
それなら築年数をある程度妥協することで
家賃の節約と選べる物件の幅が増えるメリットの方がずっと大きいと感じたからだ。
そして最終的選んだ今住んでいる物件は
築30年近い物件だが造りは十分しっかりしているし、
清潔感にも特に不満はない。
結局新築が良いと言うのは
(古い物件より)「清潔そう」「安全そう」という思い込みでしかなく、
その物件が本当にそうであるかどうかは
現地に行ってその場の空気を感じないとなんともいえない部分が大きい
と言うのが、今回僕が自分で引っ越しをやってみて学んだ大切なことの一つだった。
そう言うわけで、
これからはじめてのお部屋探しをする方には
最初の方であまり条件をガチガチに固めることはせず、
逆に色々なタイプの物件を候補に入れておいて
その中から自分の価値観やライフスタイルに合ったものを
じっくり探っていくようにすることをお勧めしたい。
episode2. 不動産屋へ内見に行くもスケジュールの見通しが甘く大焦り…
熟慮の結果、最終的に
3~4件ほどの物件を絞り込んだ僕が次に行ったことは、
現地の不動産屋に足を運ぶことだった。
ただ、僕の場合旧居と転居先の距離が遠く、
足を運ぶと言っても特急で片道3時間はかかってしまうので
当初はなるたけ最初の一回の訪問で
契約まで漕ぎ着けてしまいたいという気持ちが強かった。
そんな思いを抱きつつ、
googleマップで口コミを見て選んだ
現地近くのアパマンショップに到着。
店舗に入ると従業員の方が愛想良く対応してくれ、
席に座ってこちらの希望条件を伝えたのちに
似た条件の物件を次々にプリントアウトして渡してくれた。
ちなみに、これは僕が一時期勘違いしていたことだけれど
不動産屋は自社のサイトに載っている物件しか取り扱っていないわけではなく、
載っていない物件でも希望を伝えれば大抵の場合問題なく案内してくれる。
それに、仮に取り扱いできない物件があったとしても聞くだけタダなので
SUUMOとかHOMESとかで有望な物件があれば
気にせずどんどん伝えていったほうがいい。
あと、不動産屋からの印象というのは
後の入居審査にもかかわるので、
不動産屋に赴いた時にはできる限り、
「この人は常識のあるまともな人だ」という
第一印象を抱いてもらえるように努めたい。
続いて希望物件を伝えた後は
不動産屋の車で内見に出かけるのだが、
そこで一つ困ったことが判明した。
それと言うのも、
その日僕は特急電車で現地に来ていたのだが、
店を出た時点で予約していた
帰りの電車の出発時刻まで2時間少ししかなく、
時間的にかなり厳しい状況だったのだ。
移動と内見の時間を合わせて考えれば
一つの物件を見るのに少なくとも30分はかかる。
その上、もし当日で契約まで済ませるならば、
勤務先やら年収やら保証人やらの
面倒な書類を店に戻ってから書かねばならず、
その分の時間も考慮しなくてはいけない。
店を出てこれから内見に向かおうという段階になって
そのことに気づいた僕が不動産屋に事情を伝えると
こちらの都合に合わせて急ぎで進めてくれたのだが、
時間に余裕がないのは良いことであるはずがないので
遠くの不動産屋に足を運ぶ際は
きちんと時間に余裕を持ったスケジュールを組むように注意されたい。
ともあれ、その内見自体は特に問題なく進み、
最終的にその中から希望物件を一つ選んで
店に戻っていざ契約だという段になったのだが
契約のための書類を書いている際にまたもやハプニングが発生。
なんと、今まさに自分が契約しようとしていた物件が
先に目星をつけていた他の客で決まってしまったというのだ。
賃貸物件は早い者勝ちが原則とはいえ
すでに契約する気満々だった僕にとっては正直がっくりきてしまい、
かといって妥協して他の物件にする気も持てなかったので
その日は「こんなに苦労したのに結局また振り出しかよ…」
と意気消沈しながら帰りの電車に揺られることとなったのだった。
しかし今思えば
ここで契約が決まらなかったことは
帰ってラッキーだったように思う。
なぜならそのおかげで一旦頭をクールダウンさせて
改めて自分の希望条件を見直す時間を持つことができ、
結果的によりこの時の候補よりも
納得のいく物件に出会うことができたからだ。
正直、リモート内見ってどうなの?
1度目の不動産屋訪問で契約を決められなかった僕は、
それから一週間ほど物件探しをお休みしてから
今度は同じ不動産屋に「リモート内見」をお願いした。
これは文字通り、家にいながらリモートで内見ができるという優れもので、
僕の場合は不動産屋の担当者が希望物件に赴き、
そこで撮影した動画をリアルタイム中継で見るというスタイルでリモート内見を行った。
そして、実際にリモートな意見を体験した上で述べると、
リモート内見は時間と労力の節約という面では極めて有効だが、
一方でよく言われるようにリモート内見には
リモート内見特有のデメリットがあることもわかった。
その一つは現地の匂いや空気感といった
肌でしか感じられない情報が欠落してしまうこと。
そしてもう一つは、僕の場合はあまり関係なかったけれど
リモート内見だけでは不動産屋の方と直接対面する機会がもてないということだ。
後者についてもう少し補足すると、
なぜ、不動産屋の方と対面することが重要かといえば
それは、先に少し触れた入居審査があるからだ。
ご存じのように、入居審査とは家を借りる際に、
借主がトラブルを起こさない真っ当な人物かどうかを
貸主が判断するためのもので、
それには不動産屋の担当者から見た借主の印象というのも含まれる。
そのようなわけで、最初から最後までリモートというのは
担当者が借主について直にあって判断できないという理由で
下手をすると入居審査にマイナスに影響しかねないという点から現実問題として難しく、
利用するなら僕のようにすでに不動産屋に顔見せはしている状態で、
二回目以降の相談の際に限られるのではないかと思う。
ただ、それらを差し引いてもリモートの利便性はすごいもので、
内見だけでなくその後のさまざまな書類のやりとりまで
郵送で全て完結してしまえたので僕的には本当に助かった。
デメリットはあれど、遠距離の引越しの際には
なくてはならないサービスになると僕は思う。
コラム : 不動産屋への第一印象は良くすべし。ただし、疑う気持ちも残すべし
僕が今回相談した不動産屋は大手だけあって対応が良く、
今思うと相談してよかったと思える業者だった。
しかし、特に若い人のために、
あえて不動産業者のネガティブな側面についても触れておきたい。
それは、彼らが往々にして
こちらが必ずしも必要ではないものを
契約の中に巧みに紛れ込ませて売ろうとしてくることだ。
それは例えば、
備え付けの消火器であったり、
部屋の除菌サービスであったり、
月額契約の浄水器だったりする。
これらは全て合わせると5万円はくだらない費用がするにも関わらず
仲介手数料などの当然払うべき料金と一緒の明細に名を連ねて渡されるのだから、
油断すると「これも払わなきゃいけないものなんだな」と勘違いして支払ってしまいかねない。
中でも僕の場合、浄水器に対する売り込みがかなり熱心で、
浄水器を含めた任意購入のオプションは全て入りませんと伝えたところ、
『もし浄水器を契約してくれたら仲介手数料はタダにしますよ』
という予想外の提案が返ってきた。
仲介手数料は決して安い額ではなく
それが一挙に0円になるとは、
僕も一瞬心が揺らいだが、
しかし心が捻くれている僕は
「そこまで損しても売りたいということは
きっと何かやばい裏があるのかもしれない」
と考えて結局浄水器はいらないということで押し切らせていただいた。
後で調べたところによると、浄水器なんかはやはり
契約をとれると不動産屋に結構なバックマージンがいくので
不動産屋も必死になって進めようとしてくるらしい。
別に浄水器が全て詐欺的商品というわけではなく、
必要な人は普通に契約すればいいとは思うのだが、
不動産屋から明細を渡された時には少なくとも全ての項目に目を通し、
その内容に自分が本当に納得できるかどうかをしつこいくらいに確認すべきだ。
社会において、契約の持つ意味は非常に重く、
一度契約を結んでしまえば引き返すことは容易ではないのだから。
ちなみに水質は別に浄水器なしでも問題なく、
麦茶もお米たきも水道水直で元気にやっている。
episode3. 引っ越し業者の相見積もりは必須だが精神的にしんどい部分も
引越しの相場はあってないようなものだというが実際にその通りで、
大手複数社に見積もりをお願いして、
高い料金の方に「◯◯さんはxxxxx円でやってくれるっていってたんですけどねぇ」
といえば、大抵の場合「じゃあうちはそれより安いxxxxx円でやりますけど…」といった具合に返事がくる。
そういうやりとりを何度か繰り返した結果、
一番最初にもらった見積もりが16万くらいだったものが、
最終的に9万円以下まで安くなったのだから驚いた。
(上手い人はもっと値切れるのかもしれないけれど)
ただ、この値切るという行為
僕のようにあまり推しの強くない人にとっては
なかなか精神的にしんどいものでもある。
基本的に相手の不利益になることをお願いする後ろめたさに加えて、
業者との間で否応なく心理的駆け引きを強いられるので
僕のようにコミュ力の低い人間はただでさえ
引っ越しの準備ですり減っている心理的体力を
さらにゴリゴリと容赦無く削られることになる。
また、駆け引きといえば幸いにも僕は遭遇しなかったけれど、中には
「今すぐに契約してもらえれば◯◯円で受けられるんですけれど…」と
安い料金を提示する代わりにその場で契約を迫ってくる業者もあるという。
こういった駆け引きの妙はある意味では勉強になるし面白くもあるのだけれど、
苦手な人にとっては想像以上の負担になるものなので、
交渉ごとに自身のない方が相見積もりをする場合は、
全て自分一人でやるのではなく家族や友人など
交渉ごとが上手な人に立ち会ってもらえるようにすると
心理的負担を軽減できるかもしれません。
コラム : 業者ごとの個性の違い
引越し業者に関してもう一つ
僕の体験の中で面白かったのが、
業者ごとの個性の違いだった。
例えば今回僕が最終的に仕事を依頼した
引っ越しのサカイは、さすがは関西の企業というか、
「何があってもうちが契約を取るのだ」という商魂を随所に感じた。
それは例えば部屋を訪れた営業マンが
鞄を床に置くときに事前に敷物を敷くことで
さりげなく丁寧さをアピールすることであったり、
あるいは見積もりをしただけで
米1kgをプレゼントしてきたことであったり、
熾烈な値下げ合戦に最後まで喰らい付いて見せたことだったり…。
とにかくパワフルな企業だなぁという印象で、
最初は正直ちょっとひいたけれど
終わってみれば全体的にサービスは高クオリティだったので
お願いしてよかったと思う。
(家にきた営業の人がなかなか帰ろうとしないのだけは参ったけれど(笑))
一方、今回は縁がなかったけれど
他に相見積もりをお願いした業者も2社ほどあった。
そのうち1社はアートで、
こちらは丁寧だけどサカイほどガツガツしておらず、
見積もり交渉の結果契約が破断になった時にも
最後まで丁寧でさっぱりした後腐れのない対応が個人的に好印象だった。
そしてもう1社がアークだったのだけど
この会社、というより営業担当にあたった方と
その周辺がちょっと癖ありで、個人的に残念な部分があった。
それは、見積もり交渉の過程で
アークさんよりも低い見積もりを出した会社があったと電話で伝えた時のこと。
それを聞いた担当者は上司に相談するといって一旦電話を切ったのだが、
数分後に再度電話に出ると、
「上司に確認したんですが、そんな天秤にかけるようなことされるんだったらこっちとしてももういいですわ、的なことを言われたので今回は申し訳ないですがお断りさせていただきます。」といった旨のことを言ってきたのだった。
僕としてはこんな具合に、
まるで相見積もりをすることが悪いかのように
言われるとは思っていなかったので正直びっくりしたし、
なぜそんな言い方をするのかと悲しい気持ちにもなった。
仕事を逃して良い気分ではなかったことはわかるけれど、
プロならばそういうことは思っても
決して口に出すべきではなかったのではないだろうか…
episode3. ダンボールが、ダンボールが足りねぇ…
引越しの荷物をまとめる時に必要になる梱包用品だが、
ほとんどの引越し業者は契約成立時に
サービスで段ボールや運搬用の洋服ラックをサービスしてくれるので
基本的にこれらを自分で購入する必要はない。
また、必要な梱包資材の量は
当然ながら荷物の量によってまちまちなのだけれど、
これも引越し業者が見積もりの際に
荷物の量を確認して必要な量を割り出して渡してくれるのでやはり心配はない。
…はずだったのだが、
実際に荷物の梱包をしてみると、
2/3くらい詰め終わったところで、
残りの段ボールの量が怪しくなってしまった。
これは業者が必要な段ボールの量を見誤ったわけではなく、
単に僕の詰め方が甘かったせいだったのだが、
それに気づいたのが梱包作業も後半を過ぎた頃だったので、
そこからまた段ボールを開いて荷物をきっちり詰め直すというのは
正直かなりしんどい作業だった。
もしあなたがこのような骨折り損をしたくないのであれば
梱包用の段ボールにガムテープを貼るのは
本当にもうそれ以上は入らないという
確信が持てた時だけにするよう心から忠告したい。
episode4.ごみの処理が大変!
引越しの時にもう一つ大変なのが不用品の処分だ。
ごみの回収には自治体ごとのルールがあり、
回収できるものとできないものがあるけれど、
僕の場合処分に困ったのが「土」と「物干し竿」だった。
「土」は今は亡き母が5年も前にガーデニング用に購入して、
そのままベランダに放置されていたものだったが
この「土」というのが実は曲者で、
燃えるゴミとして出せないのはもちろん
その辺に撒いて捨てることも御法度なのだ。
僕は引っ越し直前になるまで
土なんてその辺に捨てればいいんじゃないのと思っていたので
調べてそれがダメだと知った時には大いに焦り、
引越し前日に業者に電話して回収してもらうことになってしまった。
そしてもう一つが物干し竿なのだが、
こちらは金属製で2m超のかなりがっしりした一品で、
長さが自治体で回収できるごみの上限を超えていたため
やはり業者に回収をお願いすることになった。
ただでさえ時間のない引越し直前の時期に
こういうタスクが一つでも増えると本当に辛くなるので、
引越しの際には自治体の回収に出せないゴミを
出せると思い込んで放置していないか
なるべく早い時点でよく確認しておくことをお薦めしたい。
episode5. ピンチ!退去費用がこんなに高いとは…
賃貸物件には原状回復義務があり、
住んでいる間に発生した破損の修理費用は、
それが「通常の生活で避けられない※」ものでない限りは
基本的に借主の負担になる。
(※正直、何が「通常の生活で避けられない」破損の範囲なのか
曖昧すぎていまだによく理解できていないのだが
その辺りは
国交省が出しているガイドラインが
一つの基準となるので賃貸物件を引き払う予定のある人は
不当な請求から身を守るためにも
そちらに必ず目を通すようにしておきたい。)
僕も5年住んだ旧居のアパートを引き払う際に
そちらの原状回復費用を支払うことになったのだが
それが思ったより高額になりちょっと焦った。
その額占めて14万円弱。
入居時に支払っていた敷金の10万円だけでは足りず、
結果として追加で4万円ほどの追加出費となってしまった。
間取り2DKでこの金額は
相場から言っても高い方だと思うのだが、
中でも足を引っ張ったのが旧居に
1室だけあった和室に関連する費用だ。
まずは日光で褪色していた
4畳分の畳の交換費用31,680円。
不動産屋の説明によると畳が日光で褪色しており、
これはカーテンや日除けシートの導入で防ぐこともできたはずなので
こちらに支払い義務があるという説明だった。
次に一部穴が開いたり
汚れが付着していたりした襖の交換が6枚分で27,456円。
中には全く破損のない綺麗な襖もあったのだが、
襖の場合1枚でも貼り替えが行われると、
他の襖も同じ柄に合わせなくてはならなくなるので、
結果として全ての襖の張り替え代金を請求されてしまうのだ。
このようににたった1室の和室のために
結果として5万円以上の出費となり
なかなかにしんどい思いをしたのだが、
畳の交換費用についてはもしかすると
食い下がれたかもしれないとふと思うことがある
なぜなら国交省のガイドラインには、日焼けによる室内の劣化は
「生活上避けられないものであって賃借人には責任がない」
ことが明記されているからだ。
日照は通常の生活で避けられないものであり、また、構造上の欠陥は、賃借人には責任はないと考えられる(賃借人が通知義務を怠った場合を除く)。(ガイドラインより)
とはいえ、その頃の僕は
新生活に向けての準備に忙殺されていて
余計な厄介ごとを増やしたくなかったこと、
それまでの付き合いで相手の不動産屋(個人経営)や大家が
根拠のない不当な請求をふっかけるようなタイプではなく、
請求する以上は十分な確信があるのだと感じていたことなどの理由から
出された請求をそのまま受け入れる道を選んだのだった。
その上で、僕が今回の経験で学んだことは、
第一に上記に記したような
賃貸における和室の取り扱いの難しさであり、
他にも次のような多くの学びがあった。
- ・鍵の紛失に注意。引き払う前に鍵の所在は合鍵も含めてきっちり把握しておくこと。
・冷蔵庫の排熱は壁紙を傷めるので、冷蔵は壁から最低5センチは離しておくこと。
・フローリングに冷蔵庫のような重いものを置くときは、床が凹まないように保護用のシートなどを下に敷いておくこと。
・賃貸物件は所詮借り物。傷をつけない汚さないことを常に忘れず生活すること。
どれも当たり前と言えば当たり前のことだけど
世の中には実際に痛い目を見るまで
それをわからない人もいる(僕のように…)ということで
参考にしていただければ…
episode6. 電灯がない!引っ越し後最初の夜を暗闇の中で過ごすハメに
物件の選定、引っ越し業者の選定、
荷物のパッキング、旧居の引き払い作業、諸手続きなど
多くの試練(笑)を乗り越えようやく新居入りできたその当日、
僕はとんでもないことに気づいてしまった。
なんと、リビングの天井にあるべき電灯がないのである。
というよりも、そもそもそういう物件だったのだが
僕はてっきり電灯も最初から備え付けだと思い込んでいたのだ。
そうなると当然、慌ててネットで電灯を注文するのだけれど、
届くまでには最低でも1日かかるわけで
結果として記念すべき引越し後初めての夜を
暗闇の中で過ごす羽目になってしまったのだった。
電灯は翌日無事届いたし、
他のエピソードにくらべればダメージは少ない方だったけれど
荷解きされてない段ボールが山積みの部屋で
さらに真っ暗な中で過ごすというのは
想像以上にテンションが下がるので
引っ越し前に電灯を自前で用意する必要があるかどうかは必ず確認することをお勧めする。
また、この失敗の原因を今になって思えば
物件の内装をリモートな意見でしか見ていなかったことも
少なからず関係していたように思う。
現地に足を運んでいればさすがに
電灯がないことには気づいていただろうと思うので…。
便利なリモート内見だけど
実際に自分の目で見れない分、
そういう細かい見落としには
普通の内見以上の注意が必要だと思った。
episode7. ネットが繋がらない!仮にもIT系の仕事なのに…
現代人にとって電気、ガス、水道、にならぶ
生活インフラの一つになっているインターネット。
特にITを仕事にする僕にとっては
なおさら無くてはならないものなのだが、
いくつかの勘違いと手違いによって結果から言うと
引っ越し後三週間もの間wi-fiが使えない状態で過ごさなければならなかった。
その第一の理由は新居の物件が加入している
共同タイプの光回線の利用開始に必要な
会員証の郵送手続きが入居後になってしまったことだ。
会員証の手続きは入居者が自分で
光回線業者に電話して行うのだが
手続き後発送までに平均で1週間ほどのブランクがあり、
その分ネットが使えない空白期間ができてしまったのだ。
しかもその上、最初に郵送された会員証が
新居ではなく旧居の方に郵送されてしまい、
加えて会員証は再送不可扱いであったために転送もできず、
結局会員証の再郵送を依頼するなどのドタバタがあったことも
ネットが使えない期間の長期化に拍車をかけることになった。
そんなこんなで引っ越し後も都合3週間はネットが使えない日が続き、
その間は2GBしかないスマホのネット回線をやりくりしたり、
それでも足りない時は会社からポケットwifiを借りるなどの手で
なんとか急場を凌ぐしかなかった。
このことから僕が学んだ教訓は、
ネット環境については引っ越し前に
建物の管理会社にしっかり確認を取るべしと言うことだ。
ネット環境に限らないことだが、
根拠のない思い込みによって苦しむのは
結局自分なのだから…。
最後に
人生に失敗はつきものとは言うけれど
しなくていい苦労はしない方がいいに決まっている。
これから初めての引っ越しをしよう考えている方が
僕の失敗を反面教師にして、
同じような過ちを事前に防ぐことができたならば
僕にとってこれほど嬉しいことはない。