主人公はまさかの猫!?Steamで人気の『Stray』を徹底レビュー

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はじめに

先日、何気なくSteam
ゲームの売れ行きランキングを見ていると、
信長の野望やモンハンなどのビッグタイトルに混じって
なぜか売上上位に食い込む謎の猫ゲーを発見。

steamの売り上げ上位ページ

な…なんだこれは?
猫を操作するのか…
野良猫シミュレーターのようなものか…?

そんなことを考えつつ詳細をチェックすると
どうやらただのシミュレーターではなく
どうやら真っ当なストーリーの存在するアクションゲームであるらしい。

開発はAnnapurnaという
初めて聞くフランスのインディー系ゲーム開発会社。

その時点では全く内容もクオリティも予想できなかったが
直感的にこれは買うべきものだと感じた私は発売日の7月20日に早速購入して
キャラクターではないナマの猫そのものをゲームで操作するという
ゲーマー人生でも初めての特殊体験をするに至ったのでした。

そのようなわけで本日ご紹介するゲームは
リアルな猫が主人公の異色のアクションパズル探索ゲーム『Stray』です。

それでは早速、
概要から見ていきましょう。

操作するのはまさかの猫!?そのリアルな仕草に注目!

ゲーム紹介をする際は
多くの場合あらすじから入るものですが、
本作に限ってはどうしても先に触れておきたい部分があります。

それはゲーム内で操作する「猫」の仕草についてです。

御宅はともかく、まずは実際のゲーム画面を見てみましょう。

Strayの主人公の猫

これが「Stray」で操作する猫です。
可愛いといえば可愛いし、
味わい深いといえば味わい深い絶妙な顔をしていますね。

木で詰めを研ぐ猫

頬を摺り寄せる二匹の猫

威嚇するネコ

見よこのこだわりの猫的モーションの数々!
私は犬しか飼ったことがなくて猫は飼ったことがないのですが
それでもすごく猫らしい仕草が再現されていることは伝わってきます。

Steamの作品紹介コメントに記されていた
"クリエイターよりも猫の数が多いチームが手がけた"
という触れ込みは伊達ではないということでしょう。

一体何が起こったの…?謎に満ちた世界を冒険

主人公の猫のビジュアルについてご紹介したところで、
続いて冒険の舞台となる「Stray」の世界についてご紹介していきます。

あらすじ

さびた配管の上を歩く猫たち

「Stray」の舞台になるのは
何らかの原因で人間が消え去った遠い未来の地球。

コンクリートの巨大な壁に植物が生い茂るエリアを
仲間の猫たちと一緒に行動していた主人公(猫)は
細い足場に飛び移る際に足を踏み外して地下深くへと落下してしまいます。

落ちた先はジメジメしたくらい地下道。
落下で足に怪我を負いつつも何とか生きていた主人公は
しばらく休んでから元の場所に戻るために探索を開始しますが、
しばらく進むと不気味な小型生物(zark)の群れに遭遇。

Strayのzark

StrayのB-12

ノミのようにとびかかり襲ってくる大量のzarkから何とか逃げ切り
さらに奥へ進んでいくと今度はB-12と名乗る小型ドローンを発見、
しばしのやり取りを経てB-12と友だちになった主人公は
彼と協力しつつこの危険に満ちた地下世界からの脱出を目指すことを決意するのでした…

地下世界を冒険し、世界の真実を解き明かそう。

プレイヤー猫であることに次いで
このゲームの最大の魅力となっているのが
想像力豊かに描かれるポストアポカリプス的な世界設定です。

Strayのフィールド

ロボットの横で寝る猫

緻密に作り込まれた
ダークでサイバーな世界観…

ブレードランナーに連なる
サイバーパンクを彷彿とさせる雰囲気があり、
そういった作品が好物であれば
どハマりすること間違いなしでしょう。

キーボードを踏むネコ

バケツに乗る猫

また、本作をプレイする上で特に注目していただきたいのが
随所に配置されたインタラクティブなオブジェクトの数々です。

キーボードの上を歩いたら画面上に文字列が入力されたり、
絨毯の上で爪とぎしたり、バケツのゴンドラに乗って移動出来たり…

こうした細かい遊び心が随所に仕込まれているので
次はどんなことが起こるだろうと
常にワクワクしながら探索を楽しむことができました。

壁に書かれた文字を読むネコ

RIP HUMANSと書かれた壁

何気ない壁の落書きなどに過去の出来事を読み取るヒントが
ふんだんに盛り込まれているのもStrayの特徴。

攻略には関係なくても
内容が気になってついつい読んでしまいます。

操作方法

「Stray」の操作方法は極めてシンプルです。

行動 ゲームパッド キーボード
ジャンプ A スペース
インタラクト Y Q
ニャーと鳴く B 左ALT
使う/話す X E

※ボタン割り当てはオプションから変更可能

ゲームの進行によって使える行動が増えることもありますが
操作で混乱するような状況はプレイ中には一度もありませんでした。

よくありそうな質問

難易度は?ゲーム慣れしてなくてもクリアできる?

本作のゲーム要素は主にパズルとアクションですが、
どちらもかなり易しめで、普段あまりゲームをしない方でも
それほど苦労せずクリアできる印象でした。

ちなみに難易度選択はありません。

ゲームのボリュームはどれくらい?

steamの感想なども踏まえると、平均して6~8時間程度でクリア可能です。

一般的な買い切りのゲームと比べるとかなり短めですので、
AAAタイトルのようなボリュームやコスパを期待して購入すると
肩透かしを喰らうかもしれませんね。

どんな人におすすめ?

以下に当てはまる人には無条件でおすすめ。

  • 猫好き、動物好き。
  • サイバーパンク、ポストアポカリプス的な世界観が好き。
  • どっぷりと世界観に浸れるゲームが好き。

難易度低めで何より猫が可愛いので
ゲーム慣れしていない女性や子供にもオススメですが、
マップの中にはグロテスクだったり怖い雰囲気のものが結構あるので
その辺は少し注意が必要かもしれません。

どのプラットフォームで遊べるの?

当記事の執筆時点(2022年7月23日)では
PC版がSteamで、PS4/PS5向けのダウンロード版がPS storeで販売されています。

Steamの公式ページはこちら

Playstationの公式ページはこちら

キーボードでも遊べる?

プレイ自体は可能ですが、
一部繊細な操作を要求される場面があり、
また何より公式がゲームパッドを推奨しているので
可能な限りゲームパッドでのプレイをお勧めします。

ちなみに私のおすすめは
安心と信頼の純正Xboxコントローラーです。

その他気になった点

グラフィックの総合的なクオリティはAAAタイトルには一歩劣る

インディー系開発ということもあり、
グラフィックは現行のAAAタイトルには一歩劣る部分もあります。

例えば主人公の猫の毛並みの表現などはそこまでリアルでないですし、
アップで見ると少々安っぽさを感じなくもありません。
(あと、よく見ると顔が意外とあんまり可愛くないという意見もちらほら…)

ネコの顔アップ

ただ、猫らしさを感じるモーションの作り込みや
雰囲気を演出するマップのライティングのクオリティなどは凄まじく、
そこは一切の妥協しないという気迫のようなものを感じました(笑)

バグが若干多め?

他の購入者のコメントを見ると
本作ではプレイ者からのバグ報告が少なからず見受けられます。

報告されているバグの中には
キャラクターが壁にめり込んだりするものから
進行に必要なアイテムの入手が不可になるような
致命的なバグまで色々と報告されていますが
発売からまだ日が浅いことを考えれば
そういったバグは今後のアップデートで順次解消されていくことが期待されます。

ちなみに、私もプレイ中に
グラ化けしたNPCが停止しているバグに遭遇していたり…

Strayのバグキャプチャ

おわりに

コロナや戦争など
暗い話題が続く令和の時代。

猫の持つ癒しのイメージと
ポストアポカリプスの滅びのイメージを
アーティスティックな感性で見事に融合した「Stray」が
人々の心を強く掴んだのは当然の結果だったのかもしれません。

そこまで大袈裟な話でなくとも、
日々の忙しさの中で心がちょっとお疲れ気味の方は
少しだけ人間界を離れて、このStrayでネコの気分を味わってみてはいかがでしょうか。

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