【これはひどい】人気漫画のガッカリ過ぎた最終回6選

20世紀少年マンガ

はじめに

先日、とあるスマホアプリで適当に漫画を漁っていると、
試し読みのコーナーに1つの懐かしい作品が
ラインナップされているのが目に入った。

ドラゴンヘッド 1巻表紙

『ドラゴンヘッド』…。

ある程度の漫画好きであれば
このタイトルにピンとくる方も多いだろう。

94年から週刊ヤングマガジンで連載されたこの作品は
その衝撃的な導入とつい先が気になってしまう
スリリングな展開の連続から人気を博し、
発行部数600万部超に加え実写映画化、
第21回講談社漫画賞一般部門受賞など
数々の輝かしい功績を残した紛れもない「ヒット作」だ。

しかし、そんな本作と暫くぶりに対面した
私の脳裏に反射的に浮かんだものは「竜頭蛇尾」という
決してポジティブではない単語だった。

竜頭蛇尾とはご存知のように、
最初は勢いがあるが、後の方で急に尻すぼみになる物事を例えた四字熟語だが、
『ドラゴンヘッド』の場合、これはそのストーリーに当てはまる。

修学旅行帰りの中学生の主人公が、
突如発生した富士山の大噴火の余波で
乗っていた新幹線ごと
トンネルの中に生き埋めにされてしまう。

限られた食糧、来るかわからない救助、
精神的に追い詰められ次第におかしくなっていく主人公たち、
事故の原因は?トンネルの外の世界はどうなってしまったのか?

…などなど、序盤の掴みはこの上なくばっちりで、
中盤以降も読者の興味を引っ張る
新展開が次々と提示されるのだが、問題は肝心の最終回。

その詳細はまた個別に触れたいと思うが
端的に言うと読者が気になっていた伏線の多くが
語られないまま唐突に完結を迎えてしてしまったのだ。

結末としては一種の「結末は読者の想像に委ねる」タイプであり、
それまでドキドキしながら展開を追っていた当時の私はその最終回を初めて目にした時、
いきなり大海原に放り出されてしまったような困惑を覚えたことを記憶している。

そんな感じで私はこのドラゴンヘッドという作品に対し、
愛憎入り混じる複雑な感情があるのだが、
思えばそれは何も本作だけに限った話ではない。

このような、誤解を恐れずに言い換えるなら
「出オチマンガ」にはこれまでいくつも遭遇してきた。

ドラマ化、映画化を果たし、
一時期は社会現象となったにも関わらず
拍子抜けするような結末を迎えたあの漫画、
いよいよこれから盛り上がるという場面で
「打ち切り」の四文字の前に無情にも散っていったあの漫画…。

単に肌に合わないだけなら
最初から読まないだけなのだが、
このような「出オチマンガ」は
なまじ途中までは最高に面白かった分、
落ちぶれた時の悲惨さがギャップで尋常ではないし、
何よりそれまで時間とお金を出して追いかけてきた読者の身からすると、
一時期熱中していた分いつまでも晴れないモヤモヤが
澱のように心の底に残ってしまうものだ。

そこで本日は、私の中に眠る
そのような出オチマンガの思い出を
この場で吐き出して皆様と共有することで供養し、
積年のモヤモヤに1つの決着をつけられればと思う。

テーマがテーマだけに
ポジティブな内容にはならないかもしれないが、
漫画好きの方ならもしかすると
共感できる部分もあるかもしれないので、
今述べたような感覚に思いあたりのある方は
ぜひ一度目を通してみてほしい。

それでは行ってみよう。

これは酷いと思った漫画の最終回6選

ドラゴンヘッド

ドラゴンヘッド 1巻表紙

この作品については冒頭で大体
言いたいことは言い切った感があるけれど一応。

最終回に至るまでの展開は、
トンネルを脱出し荒廃した日本の惨状を見て回った主人公たちが
その道中で東京湾に出現した富士山を超える巨大な活火山や
外国からの侵略らしき行為を目撃し、
日本がもはや絶望的な状況にあることを確信する…というものだった。

そんな中一体どう収集をつけるのかと思っていたところで
主人公が次のような独白を述べ出し、
その流れで本作の連載は
何も解決しないうちに終了してしまったのであった。

人間は頭の中に
恐ろしい力を持っている

闇の中に悪魔の顔を見れば
世の中はそういう世界に変貌する‥‥

ノブオやカッターで自分の腹を切った奴らや
そして僕も‥‥

おばさんが言ってた‥‥
敵は他人や世の中とは限らないんだ
人間の心の闇に潜む怪物‥‥

それを克服しなければ
人間はいくら長く生きれたって悲劇だ

でもその一方
人間の想像力は世界を発展させて来たものでもあるんだ

そうだ
世の中はどのようにでも
そんざいすることができる

そうだ
僕らも‥‥想像できるはずだ

未来を‥‥

それがどういうものかはわからないけど

新世界を‥‥‥

ドラゴンヘッドの最終回

この主張を噛み砕いて主張を整理すると
「未来は良くも悪くも人間の想像力によって変えられる」
といった所だろうか。

正直これだけでは随分と曖昧で、
これまで散々広げてきた風呂敷のオチとしては
やはりて納得できるものではないのだけれど
メッセージ自体は前向きなもので
未来に希望を残す形となっている。

また、作中では中盤以降、
しばしば「核」がフィーチャーされており、
その辺を総合すると本作には
「核廃絶」という裏のテーマ性が込められていたようにも思える。

外からの武力に対し、
より強い武力で抑え込むことの危うさや
武力行使の応酬が行き着く先への危惧。

これは別に当時でも新奇なテーマではないけれど、
いつの時代いも人間にとって普遍的であり、
だからこそ今読んでも(むしろ今だからこそ)
一定の重みを持って読む側に訴えかけてくるものがある。

そうした、表層的で軽薄なエンタメにとどまらない
強いテーマ性が最後まで貫かれていたことは
本作の素晴らしい点だったと思う。

ただ、そのように非凡な作品だったからこそ
あの打ち切りのような結末に対しては
返す返すも残念だったという他ない。

このドラゴンヘッドという作品について考えるたび、
物語の風呂敷を広げる才能と
それを上手く畳む才能はまた別物なのではないかと
私は疑わずにはいられなくなるのだった…。

LIAR GAME

LIARGAME 表紙

天才詐欺師 秋山 深一と
バカ正直だけが取り柄の女子大生 神崎 直のコンビが
大金を賭けた「LIAR GAME」に挑む姿を描いた一種のギャンブル漫画。

同作者の過去作である「ONE OUTS」と同様に
頭脳戦を描くことに特化した作品であり、
シンプルながら奥深いゲームのルールと
その穴を突き勝利を収める展開の痛快さが最大のウリとなっている。

また、本作に関しては
その認知度の向上に多大な貢献を果たした
TVドラマ版の存在も大きい。

私などはまさにそうだったが、
当時このドラマ版から逆に原作漫画の存在を知るという
ポロロッカ現象を体験した方も少なくなかったのではないだろうか。

さて、そんなLIAR GAMEだが
こちらもドラゴンヘッドと並んで
「最終回が残念な漫画」として
名前が挙げられることが多い作品だ。

ライアーゲームの最終回

圧力をかけて
消させたな

あの闇の
権力者が

「闇」は

俺たちの
想像より
遥かに深い
ってことだ

特に最終回のこの1ページのインパクトは大きく、
ネット上では半ばミーム的に広く知れ渡っている。

確かにここだけ抜き出してみると
いかにも打ち切り漫画のようなオチだし、
私も最初この終わり方には違和感を覚えた。

ただ、物語の核心となる
LIAR GAMEや事務局の成り立ちについては
作中でほぼ全ての種明かしがなされていたし、
「権力者に思考停止で従うのではなく、自分の頭で考えて生きろ」
という作品自体のテーマ性も、
上記のオチ含めてきちんと最後まで貫かれていたように思う。

それでも「LIAR GAMEの最終回=ひどい」という図式が
これほどまでに固定化されてしまった背景には、
終盤の失速…というよりも最終ゲームとして描かれた
四国志ゲームの評判の悪さが尾を引いていたことも関係しているのではないかと思う。

四国志ゲームとはその名の通り、
参加者が4つのチームに分かれて競い合う団体戦だったのだが、
肝心のゲーム内容のかなりの部分がダイジェスト的に進んだ上に
最大のライバルだったヨコヤの不自然な改心や
事務局側との唐突な決着など作劇上の都合を感じてしまう箇所が多々あり、
全体的にネタ切れ感を感じてしまう内容となっていた。

つまり、終盤に入って作品としてのアラが目立っていたところに
あの打ち切りのようなオチがついたことで
それまで溜まった読者の不満の分
余計に叩かれる結果となってしまったと思うのだがどうだろうか。

まぁ、それを差し引いても
あのオチはもう少し何かやりようがあった気がしないでもないのだが…。

焼きたてジャパン

焼きたてジャパン

この手の話題におけるレジェンドオブレジェンド。

一時期はアニメ化、山崎製パンとの
コラボ商品の発売などを果たすほどの人気を博しながら
これほどまでに晩節を汚した漫画も他にないだろう。

度を超えたリアクション描写の過剰化、
編集の名を冠したキャラの優遇、
誰が得をするのかわからないヒロインの丸坊主化など
ツッコミどころを挙げればキリがないのだが、
個人的に一番意味不明だったのは
序盤のライバルキャラだった河内に対する扱いの酷さだった。

焼きたてジャパン 最終回

もはや説明不要の伝説の最終回。なんやて!?

天才肌の主人公と対になる熱い凡人枠、成長枠として
いくらでも美味しく調理できたであろうキャラを
なぜあそこまで道化に貶める必要があったのか…。

終盤の一連の展開含め、到底理解に苦しむ内容だったが、
それ以上に自分にとってショックだったのはこの作者が
かつて幼き日に絵の上手さに憧れた
「超速スピナー」の作者でもあったという事実だった。

20世紀少年

20世紀少年

全てが謎に包まれた独裁者、”ともだち”の壮大な陰謀と
その正体に迫る過程を描いた浦沢直樹のSFサスペンス漫画。

「ともだち」の正体は誰か?という分かりやすいフックに加えて
妙に原作再現度の高い実写版映画のヒットもあり、
一時は社会現象に近い人気を誇っていた本作だったが、
その割にはビックコミックススピリッツ誌上で最終回が掲載された時にも
一部のネットニュースを除いてあまり話題になっていなかったように記憶している。

もちろん、ブームというのは一過性のものだから
全盛期に比べて注目度が落ちるのは仕方のないことなのだけれど、
それにしても奇妙な落差ではあった。

さて、もう公然の秘密になっていると思うのでネタバレしてしまうと、
最終回で明かされた”ともだち”の正体は”カツマタくん”だった。

お前さ カツマタ君だろ

ただ正直なところ、これを読んだ
当時の私の脳裏に一番に浮かんだ感想は
「カツマタ君って…誰じゃい!」という白けたものだった。

確かにカツマタ君の存在は
それまでに回想シーンで描写されてはいたものの
主人公らから見れば「友達の友達」程度の
ほとんどモブと言って差し支えない存在であり、
目立つ出番もほとんどなかったように思う。

それにもかかわらず、
カツマタ君が"ともだち"の正体なんだよと言われても
こちらとしてはただ困惑するだけで
そこに「え!あのキャラが?」という
驚きや感動が全く感じられなかったのだ。

そして、他にもそう感じた人が多かったのか
Googleの検索欄に「20世紀少年 最終回」と打ち込むと
2023年の今でも「ひどい」「批判」などの検索サジェストが散見される。

20世紀少年 最終回のサジェスト

ただ、この点に関しては作者の力量云々というよりも
作者の表現したかったものと読者が本当に見たかったものとの間に
ズレが生じていたことが最大の原因だったのではないかと思う。

まず、当時多くの読者にとって最大の関心事と言えば
それはやはり"ともだち"の正体が誰かという事だったと思うけれど、
作者の焦点はそういう謎解きとはまた別のところにあったように思う。

マンガノココロ 「21世紀少年」最終回を読み終えて
漫画レビューサイトです。ジャンプ、マガジン、サンデー、アフタヌーン、コミックビームetc…たくさんの雑誌感想もあります。

この点に関しては、上記の考察記事が
私の言いたいことをほぼ100%的確に言い表しているので
ぜひ一読してほしい。

要するに、作者が20世紀少年という
作品を通じて表現しようとしていたものは
それこそ友達の友達のことのように
「思い出せそうで思い出せない」という
誰もが経験したことのある微妙な感覚の共有や
子供時代のささやかな過ちがバタフライエフェクト的に
とんでもない事態を引き起こすという
リアルな恐怖感だったのではないかという見方だ。

そういう視点に立つと、
あのラストも納得はできなくとも理解はできるのだが
ただ物語の構造的にも読者の興味が
「"ともだち"の正体当て」に集中することは十分予想できたはずであり、
そこに納得させられるだけの回答を用意できなかったことは
作品全体に対する評価のマイナスに繋がっても仕方なかったのではないかと思う。

銀と金

銀と金

バブル崩壊後の日本を舞台に、
「銀王」と呼ばれる裏社会のフィクサー平井銀二と
"銀"を越える金を目指す青年 森田哲夫を主人公に、
裏社会のスリリングな駆け引きを描く福本伸行の漫画作品。

数多くのギャンブル漫画を手がけてきた作者の中でも
特に脂の乗った時期の作品であり、
展開される話のスケール、緊迫感、痛快さ、
込められたメッセージ性のどれをとっても一級品。

一部、現実の政治家をモデルとした
キャラクターが登場していたりする関係で
今読み返すと時代的に多少隔世の感はあるものの、
それを差し引いても傑作の部類に入る作品であり、
個人的にも大好きな漫画の1つである。

では、そんな作品をなぜ
今回の特集で取り上げたかといえば
それは本作の最終回の内容に起因する。

本作では終盤以降、ある事件をきっかけに
森田が裏社会から足を洗うことを宣言し
それ以降は銀二を主役としたストーリーが展開される。

とはいっても描かれたのは競馬を題材とした1ストーリーのみで、
その後は銀二が自身の衰えを感じつつも
野望を捨てないことを仲間たちに宣言する場面が描かれた後で
唐突に物語は幕を閉じてしまう。

銀と金 最終回

確かに最後の競馬編はやや失速気味だったものの、
それを差し引いても十分に勢いのあった作品であり、
また内容的にもまさにこれから盛り上がるといった感じだったので
このページの「完」の文字を初めて目にした時には
思わず自分の目を疑ったほどだった。
(ちなみに私の場合、10年ほど前にコンビニの復刻版で読んだのがファーストコンタクト。)

この突然の打ち切り劇の理由について、
一説には掲載誌(アクションピザッツ)との
カラーが合わなかったことが原因ともされている。
(その割に10巻分ほど連載が続いた点が謎だが…)

また、作者自身の口から
本来銀二と森田の直接対決が描かれた後に
最終回となる想定であったことが明かされている(『オトナファミ』2008年 5/3号)。

1ファンとしてはそこまで決まっていたならば
掲載紙を移してでも結末まで描けなかったのかと思ってしまうが、
今思えば銀と金の連載終了時期が
あの「カイジ」が連載開始とほぼ重なっていたので
もしかするとそちらの人気が出たために
「銀と金」に割くリソースはなくなってしまったということだったのかもしれない。

GANTZ

GANTZ 表紙

言わずと知れた、奥浩哉氏の代表作でもあるSF漫画作品。

これまでに累計2000万部以上売れたお化け漫画であることに加え
映画化、アニメ化、ゲーム化などのメディアミックスも頻繁に行われてきたため
原作を読んだことがなくても、「謎の黒い球から支給された武器を使って宇宙人を狩る」という
大まかなストーリーは知っているという人も多いのではないかと思う。

ただその一方で本作の最終回がどうなったかまでは知らない
という方も意外と多いのではないだろうか。

最終回までの流れを大まかに要約すると、
イタリアでのミッションを終えた後に
『カタストロフィ』というイベントが発生する。

これは大船団を引き連れた宇宙人(巨人族)による地球侵略戦争であり、
また、これまでのGANTZのミッションは全て
この戦いに備えるためのデモンストレーションであったことも明かされる。

そんな中、GANTZの転送機能で
敵の本拠地へと乗り込んだ主人公の玄野たちは
数々の壮絶な戦いを経てにこれの阻止に成功。

最後は爆発する敵の母船から脱出した後に地球へと不時着し、
漂着した先の浜辺で人々の歓呼の中
ヒロインに抱きかかえられてEND、というものだった。

gantz 最終回

自分は世代ではないので詳しくないが、この場面はザンボット3というアニメのオマージュになっているらしい。

絵面だけ見るとまさに大団円といった雰囲気だが、
初読時は37巻も続いた超人気漫画の最終回にしては
いくらなんでもあっさり過ぎないか?これで終わり?と
ずいぶん拍子抜けしたものだった。

今ではそれはそれで逆に
この作者らしくてありかもとは思えなくもないが
それにしてもあっさりし過ぎているので
批判的な意見が当時多く出た気持ちもわからないではない。

ただ、それを差し引いても
GANTZは画力、設定、ストーリー展開など
どれも極めて高いレベルでまとまった作品であり、
個人的にそれほど悪い印象はない。

むしろ、あそこまで風呂敷を広げた作品を
曲がりなりにもきちんと最後まで決着させ、
GANTZにまつわる謎についても作中で
しっかり説明を済ませていたのはかなり好印象だった。

番外編

テラフォーマーズ

テラフォーマーズ

正確にはまだ完結したわけじゃないけれど
ほぼそれに近い状態にあり、
また最盛期からの失速具合が印象的な作品の代表として
是非ともこのテラフォーマーズにも触れておきたい。

テラフォーマーズは2011年に週刊ヤングジャンプ誌上で連載を開始すると
その衝撃的な内容から漫画好きの間で早くも話題を集め、
2013年には『このマンガがすごい!』オトコ編で1位を獲得、
2014年にはアニメ化、2015年には実写映画の公開と
一時期はポスト進撃の巨人と目されるほどの勢いがあった作品だ。

私も当時初めてこの作品の1巻目を読んだ時には
近未来の火星を舞台にする設定の大胆さや
こちらの生理的嫌悪感、恐怖感を刺激する絶妙な敵のルックス、
そしてドラマチックで衝撃的な展開の連続に圧倒され
「こりゃまたすごい漫画が出てきたもんだな」と舌を巻いたものだった。

しかし…その感動は二巻以降、
急速に色褪せてゆくこととなる。

この手のパニックホラーものにはありがちなことなのだが
物語の軸が「人間vs怪物」から「人間vs人間」…
言い換えれば人間同士の内輪揉めへと徐々にシフトしていき、
話に当初のようなキレが感じられなくなってしまったのだ。

加えてこの作品に関しては
読者をひきつける見せ場の作り方のパターン化も厳しかった。

特にいかにも強そうなキャラや可愛い女の子キャラを出しておいて
唐突に(グロく)死なせる手法を一度や二度ではなく
何度も繰り返していたのには流石に辟易した。

そういう手法はごくたまにやるから効果的なのであって
あまりにも頻繁に使いすぎると正直
「あーハイハイまた死んだね」程度の感想しか持てず、
驚きもクソもなくなってしまうものだ。

そんなテラフォーマーズだが、
作者の体調不良を理由に
2018年より長らく連載がストップしている状況にある。

一応休載という形であり、
作者も時折公式ツイッターなどで復活の意思を明言しているものの
既に連載休止から5年も経っていることや
近頃作画の先生が別の連載を開始したことから
たとえ再開するにしてもまだまだ当分先のことになりそうだ。

GIGANTIS

しかしながら、いくら生き馬の目を抜く漫画業界とはいえ
ここまで全盛期とブーム終了後との落差が激しい漫画が他にあっただろうか?

思えばテラフォーマーズは過度な規制で台無しになったアニメ版といい、
各所でボロクソに批判された実写映画版といい、
原作の出来と関係ないところでも何かとケチがついてしまいがちなタイトルだった。

もしかすると、ただでさえ人間から
忌み嫌われる奴らを漫画内でまで敵役にしたことで、
その祟りにでもあってしまったのだろうか…。

おわりに

そのようなわけで本日は
「これは酷いと思った漫画の最終回6選」をお送りした。

こうして色々な作品を振り返って改めて思った事は、
途中までどんなに楽しく読んでいた漫画であっても
最終回のオチが気に入らないと
それだけで作品全体の印象が悪くなってしまうという事だった。

逆に、部分的に不安定な作品であっても、
最終回の出来がずば抜けてよければ
それだけで後で思い返した時に
何となく名作だったように感じられてしまう事もある。

つまり、「終わり良ければ総て良し」ということで
どんなものごとも終わりを疎かにしてはいけないという事だろう。

そんなわけで私も明日からは、
調理後の食器を放ったらかしにしたり、
洗濯物を洗濯機に掛けたまま放置したり、
書きかけの記事を途中で放ってゲームしたり
といったことはなるべくしないようにしていこう
…と思う(笑)。

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