はじめに
本日は、全世界で初週売り上げ400万本を達成し、2015年にはベスト版も発売されたPS4のオープンワールド制クライムアクションゲーム「WATCH DOGS(ウォッチドッグス)」のレビューをお送りします。
ゲーム好きなら名前を聞いたことがある方も多い本作ですが、本記事では、「WATCH DOGS」がどんなゲームなのか?どこが面白いのか?どんな人におすすめか?という点を主軸として、私のプレイ体験を元に、詳細な解説をお送りしたいと思います。
WATCH DOGS のあらすじ
高度にテクノロジーが発達し、ブルーム社のctOSというシステムで、交通や電力など全てのインフラを管理されている現代のシカゴが舞台。
主人公のエイデン・ピアーズ(39)はフィクサーと呼ばれるプロのハッカーであり、街の犯罪を未然に防ぐビジランテ(自警団)の活動をしています。また、エイデンは自身に対する報復の巻き添えで、当時6歳の姪を死なせてしまった過去があり、その復讐のため、犯人探しを続けています。
胡散臭い中国系アメリカ人フィクサー「ジョルディ・チン」や、ctOSによる管理社会に警鐘を鳴らすハッカー集団「デッドセック」、エイデンの師であり、本作では敵対することになる「ダミアン・ブリンクス」など、一癖も二癖もある登場人物が登場し、ミッションの内容によってはシカゴのギャングや警察と敵対することもあります。
WATCH DOGSってどんなゲーム?
基本はエイデンのハッキングスキルを駆使したアクションゲームですが、ゲーム内にはパズルゲーム的な要素や、カーアクションの要素も含まれています。また、敵に見つからないように移動するステルスゲームのような面白さもあり、アサシンクリードシリーズやメタルギアシリーズが好きな方にとっては、馴染みやすい内容となっています。
ハッカーならではのアクション
オープンワールドやステルスアクションといった要素だけ見れば、PS4には他にも優れた作品が沢山ありますが、本作が従来の作品と一線を画すポイントが、ハッキングとテクノロジーを前面に出した斬新なゲームデザインです。
主人公エイデンは、スマートフォン片手にATMの操作や他人の電話の盗聴、果てはヘリや電車のハックまでやってのけてしまうような凄腕ハッカー。
ハッキングは□ボタン一つで行うことができ、プレイヤーはボタン一つでスーパーハッカーのテクニックを体験することができます。とはいえ、手当たり次第にハッキングしては、逆に窮地を招くこともあり、ミッションを成功に導くには、何をどのタイミングでハックするかが大変重要となっています。
例えば、武装した敵が近くに来た時に、配電盤をハックして爆発させることで遠隔から敵を排除したり、車で敵に追跡されている時に、自身が通過した直後に信号を操作することで交通事故を起こし、追っ手を巻くなどと言った具合です。
周囲のオブジェクトを観察し、ミッション達成のために効率的にハックする。この一連のプロセスと、それがうまく言ったときの快感こそが、WATCH DOGS最大の魅力と言えるのではないでしょうか。
映画顔負けの大立ち回りも
ここまでは、目玉であるハッキングに
焦点を当てて解説して来ましたが、
WATCH DOGSでは銃撃戦やカーチェイスなど、
現実世界でのアクションも
大きなウェイトを占めています。
銃器類はピストルからマシンガン、
スナイパーライフルなどが用意され、
前述のハッキングと組み合わせて
いかに窮地を切り抜けるか、
常にスリリングな展開が待ち受けています。
また、カーアクションの
充実ぶりも特筆すべき内容で、
ゲーム内に登場する車両はほぼ全てが操縦可能。
スポーツカーや軽自動車、バイクを始め、
変わったところではゴミ収集車や消防車、
水上バイクなんかも運転できたりします。
車両によって加速やハンドリング、
耐久性などのパラメータには違いがあり、
その時その時の目的に応じて
最適な車両を選ぶことが
スムーズなゲーム進行の助けとなります。
(車両はカーオンデマンドで好きなものを
好きな時に配車してもらうことが可能)
各車両のディティールは
エンジン音にまでこだわって作られており、
精巧に再現された美しいシカゴの町並みを、
ノリのいいBGMを聴きながら
のんびりドライブするのも
がなかなか風情があって良いものです。
ただ、市街地が舞台となるだけあり
スピードが出し辛い入り組んだ道を走ることも多く、
慣れないうちは歩道に突っ込んでしまうこともしばしば。
また、当然ですが舞台はアメリカなので
車は全て右側通行です。
うっかり左側通行で逆走しないように注意。
デジタルトリップについて
メインストーリのミッションの他に、
本作にはデジタルトリップと呼ばれる
仮想空間で行われる特殊なルールの
ミニゲームが4種類用意されています。
これらはどれもゲームとして完成度が高く、
デジタルトリップ専用のスキルまで
用意されているなど、本編そっちのけで
はまってしまう中毒性があります。
マッドネス
地獄のような風景に様変わりしたシカゴを舞台に、
次々と与えられるミッションに従って
ゴーストライダーのような風体の悪魔を
車で轢殺したり、警察を排除したりするミニゲーム。
車の操縦に慣れておく必要があり、
難易度もけっこう高めなので、
本編をある程度進めた後で
チャレンジするのがおすすめです。
サイケデリック
巨大な花に飛び乗って、
バウンドしながら最高得点を目指すという
最高にキマった内容のミニゲーム。
操作はレバーによる移動と加速のみで、
高得点を狙うには、連続で花の中心を
踏み続ける必要があり、
シンプルながら中々の中毒性があります。
このモードでは、
普段クールなイメージのエイデンが、
「そらを、飛んでるぅ~↑」
「イヤーフッウゥゥゥ!」などといった
奇声を上げて飛び回る貴重な姿を拝めます。
アローン
敵ロボットが徘徊するシカゴで、
見つからないように拠点を奪取していく
WATCH DOGS版の陣取りゲーム。
とはいえステルス一辺倒というわけでもなく、
ロボットを格闘や銃で排除する選択肢もあり、
状況判断能力と慎重さが求められるゲームです。
スパイダータンク
蜘蛛型のマシン(スパイダータンク)に乗って、
シカゴの街を無差別破壊するミニゲーム。
特定のターゲットの破壊や
警察を〇人倒せ、などといった
ミッションを連続でこなしていきます。
スパイダータンクの造形や挙動は、
ミニゲームとは思えないほどの作り込みで、
開発チームに重度のメカ好きが
いたんじゃないかと勘ぐってしまいます。
こんなミニゲームも
他にもポーカーや
スロットといったギャンブルや、
一定時間内に車を特定位置に運ぶ
フィクサー契約など、
様々なミニゲームが用意されています。
この引き出しの多さは、
オープンワールドならではの魅力ですね。
オンライン対戦について
WATCH DOGSにはオンラインの
対戦要素も用意されています。
その内容は、限定エリア内での
ハッキング対決といった趣で、
攻撃側と防御側に分かれ、
攻撃側は敵プレイヤーに
見つからないようにハッキングを行い、
逆に防御側は、エリア内にいる対戦相手を
探し出し、ハッキングを阻止する事が
目的となります。
私も幾度かチャレンジしていますが、
他のプレイヤーにまんまと
ハッキングされるとかなり悔しく、
ついつい熱くなってしまうような
内容に仕上がっています。
また、対戦結果によって
専用のスキルポイントを獲得でき、
これによって、特別なスキル(悪名スキル)
を入手することができます。
総評
WATCH DOGSの良い点、悪い点
GOOD
- 色々な遊びが用意されていて飽きさせない内容
- テクノロジー好きならワクワクする演出がてんこもり
- 実際にシカゴの街を観光している気分が味わえる(名所案内付き)
- 主人公エイデンはアウトローだが人間的な魅力あり
BAD
- 反社会的な要素もあり、日本人にはややとっつき辛い内容
- 敵の追跡がかなりしつこく、慣れないうちは苦労する
どんな人におすすめ?
私が本作をおすすめしたいのは、
洋ゲー好きで、ある程度ゲーム慣れしていて
刺激的なゲームや、一風変わったゲームを
お探しの方です。
さらにアクション好きで、なおかつ
最新のテクノロジーに興味がある方なら
まさにうってつけの作品と言えるでしょう。
ゲーム内容の項目でも触れましたが、
アサシンクリードやMGS、GTAなどが好きなら
きっと本作も楽しめるはずです。
反対に、ゲーム慣れしていないライト層や
のんびりゲームを楽しみたい方には
本作は向いていません。
また、例えゲーム内であっても
犯罪行為に抵抗のある方にも
やはり本作はおすすめできないでしょう。
個人的感想
私自身、多少プログラムに関わる仕事についていることもあり
ハッカー要素に惹かれて購入した本作ですが、
個人的には、良くも悪くも非常に
「アメリカ」らしさが
良く出た作品だと感じました。
全く関係ない話ですが、
以前プレイした「人喰いの大鷲トリコ」と見比べると、
ゲーム作りにもなんとなく
お国柄が出るような気がしてきます。
スリリングなストーリーや
爽快感あるアクションなど、
全体のエンターテイメント性はかなり高く、
ハッカー×シカゴ×アクションという
他にはない魅力もあり、
休日の開放感を味わうのに最適な作品です。
私はまだ未プレイですが、
本作以上との評判も聞かれる「WATCH DOGS2」も
つい半年ほど前から発売されていますし、
テック好きで、ガッツリ楽しめる作品をお求めなら、
一度本作をチェックするのがおすすめです。
ウォッチドッグス コンプリートエディション 【CEROレーティング「Z」】 - PS4
- 出版社/メーカー: ユービーアイソフト
- 発売日: 2015/06/25
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