はじめに
こんにちは、在野のSCPフリークdaimaです。
本日はSCP報告書…ではなくtaleの中から
夏の暑さも吹き飛ぶ極上の恐怖感に満ちたものを
10本ほど厳選してみなさまにご紹介したいと思います。
taleとはなんぞや?
さて、SCPの記事を見ていて、「なんか小難しい書き方してるのが多くてちょっと息抜きしたいなー」なんて思っている人もいるかもしれません。そんなあなたにお勧めするのが「Tale」です。これは、カノンに従って書かれた「SCPの小説」です。Taleの中では、SCP記事に書かれたオブジェクト(Skip)たちや、財団で働く職員の人々の活躍や、日常、戦いや恋愛などが描かれています。多くの場合短編ですが、連作や長編のTaleもあります。
taleとは例えるならば
SCPを題材とした短編小説のようなものです。
SCPの世界観に準拠していれば
報告書のようなフォーマットに従う必要がなく、
書くほうも読むほうも比較的気軽に手を付けられるという特徴があります。
一人でトイレに行けなくなるくらい怖いSCP財団のtale10選
夜8時半に風呂に入るな
俺の家では、子供の頃から変な決まり事がある。
「夜8時半に風呂に入るな」というものだ。
何故なのか。親父や母ちゃんに理由を聞いた事もあるけど、黙りこくって教えてくれない。
両親だけじゃない。俺の親戚の人間は皆、夜8時半に風呂に入らない。
親戚が嫁や旦那さんを見つけて家族に紹介すると、一番初めに風呂に入る時間の話をする位だ。
陰謀論者や超常現象愛好家が集まる匿名掲示板、
パラウォッチ(ハブ)のフォーマットで書かれたtale。
投稿者の家に代々伝わるのは
「夜8時半丁度に風呂に入ってはいけない」という奇妙な風習。
なぜ、その時間に入ってはいけないのか、
入ってしまったら何が起こるのか…
このお話を最後まで読めば、
今宵の入浴中には背後や頭上が気になって
仕方なくなること請け合いです。
投稿時間と投稿の最後の一文をよーく注意して見ると…
しんに
これから書くのは、私が以前に聞いたそんな禁忌のうちのひとつ或いは複数を、出来る限り希釈して描写したものであると思って下さい。
勿論、ここで書いた個人が特定されたり、それこそ何らかの影響が読み手側に出ることの無いように幾つかの嘘やぼかしを交えつつ書いていきます。
この文章を書く前に大まかな構成と内容について何人か私の信頼できる方にチェックを入れてもらい、了解を頂いておりますので、恐らく読んだだけでは何の影響も無いと思います。ただ、万一これを読んでいる途中で何かを感じ取ってしまった場合には、すぐに読むのをお止め頂くことを推奨します。
先程も言った通り「読んだ人に明確な災いが降りかかる」といったものではありませんし、そもそも霊障とはそんな単純なものではありませんので、読むのを止めて頂ければそれだけで大丈夫です。
趣味で各地の民話を調べ歩いていた著者が、
九州地方での調査の過程で親密になった
福岡県のとある小さな神社の神主から聞かされた
「とりかえしのうた」なる儀式についてのtale。
「この文章を読んでいる際、突然に心身の不快や不調を感じた場合は、すぐに文章の繙読を中止してください」
「これから書くのは、私が以前に聞いたそんな禁忌のうちひとつ或いは複数を、出来る限り希釈して描写したものであると思ってください」
などの好奇心をくすぐる前置きにつられて最後まで読み進めてしまうと…
最後の画像でドキッとした方も多いかと思いますが、
まずはこの文章を書いた著者の目的から考察してみます。
結論から言うと私の推測は
このtaleの文章自体が読んだものを
呪い殺すために書かれたものであったというものです。
その根拠は主に次の2点。
・tale冒頭の呪文のような画像の画像名が「のろい.png」になっている= 画像に呪いの役割がある。
・最下段の画像の少し上に「死ね」という隠しテキストが仕込まれている(フォントサイズが0になっているので通常は見えない)。
また、この説に則って考えると
最後の方で書き手が述べていた
3つの意味深な注意事項も
それぞれ次のように読み替えることができます。
一つ目は、この文章の元となった話は紛れも無く、一番最初に書いたような「語ってはいけない類の怪談」であるという事です。
→この話は聞く(or読む)だけでも危険。
二つ目は、私が今から示すのは私がついていた嘘の「一部分」である、という事です。
→冒頭で述べていた「読んだからといって災いが降りかかるものではない」という説明が嘘だった。(つまり、読むだけでもヤバい)
三つ目は、今から示す情報は少なくともこれまでの文章の本筋とは全く関係ないものである、という事です。閲覧は本当に自己責任であり、見ても見なくても今までの文章の根幹が変わる事はありません。
→最後の画像を見ようが見まいが既にもう手遅れ。
現時点で公式の解説がない以上、
これらの推測が正しいという保証はありませんが、
語り手が冒頭で、この文章には禁忌が含まれている
と述べていたことや、後でご紹介する「同作者によるtale
「てうぶく」の内容を踏まえて考えてみれば
一定の信ぴょう性があるのではないかと思います。
カノン(SCP-511-JP)について
多くのtaleには
世界観の下敷きとなるカノンがありますが、
このtaleのカノンは同作者による
SCP-511-JP「けりよ」という報告書です。
この報告書にはあえて結論がぼかされている箇所が多々あり、
twitterやnoteなどでは有志による考察が複数展開されていますが、
それらの考察を参考にしつつ、私がこうではないかと思った
ポイントを並べると概ね以下のようなところに集約されます。
・皮田親娘の住んでいた地域(以下N地区)では昔から神を捕える儀式が執り行われていた。
・ビデオの中で遺影があるべき場所に神の宿る場所である玉串が置かれていたのは神を怒らせておびき出す挑発のため。喪服の老婆や逆拍手をする子供たちも同様。
・神をおびき寄せるには上記の挑発に加えて、死んだ子供を供養するために作られる水子地蔵を踏みつけて穢す手順が必要になる。
・皮田結名は神をおびき寄せるための餌として地蔵の踏みつけ役に選ばれた
・地蔵に名前が書かれていた子供(よしこ、けいた、ゆき、じろう、まゆこ、ゆうじ)は人柱として儀式に合わせて殺害されている可能性が高い。(でなければ水子地蔵にならないから)
・皮田結名が餌になって村人が捕えた神は今もビデオの中にいる。
そして、これらのポイントを踏まえた上で
改めて本taleの内容を振り返ってみると、
神主が行っていた「とりかえしのうた」と
SCP-511-JPに出てきた神を捕らえる儀式には
多くの共通点があったことに気づきます。
同じ九州地方の話であること、
似たような形式の鳥居が出てくること、
そして何より両者で確認できる
皮田結名と見られる女児の色あせた写真。
ですが細部では異なっている点も多く、
なかでも特に重要な儀式の目的に関しては
SCP-511-JPでは神を降ろして捕らえる降神術、
taleの方では死者を降ろす降霊術と呼び出す対象に食い違いがあります。
これに対する一つの回答は
SCP-511-JPの儀式とtaleの儀式は
もともと同一の儀式だったが、
ある時点で異なる目的を達成するために
一方から一方へと派生したとする説です。
そう考えると大筋は同じなのに
細部に違いがある点にも筋が通ります。
もっともこれらはどちらにせよ
この世の理を捻じ曲げる邪法であることに変わりなく、
だからこそ禁忌とされ、一般には秘匿されているものと思われます。
もしかすると現実の日本のどこかにも、
こういった禁忌呪法がひっそりと
受け継がれている土地があったりするのかも…知れないですね。
ねずみばあさん
僕が保育園にいた頃、ですのでもう20年以上も昔の話です。
僕の通った園は、統廃合で消えた古い小学校校舎の2,3階を封鎖し、1階のみを改装し保育園として流用するという、ほんの少しだけ変わった形で運営されている場所でした。
ですので、遊びまわる子供たちの若々しい活気に対し、それを包む古ぼけた園舎は真夏の昼間であろうといつもどこか薄暗く、明度も彩度も低い空間であった事を覚えています。
ただ不思議とその環境が当時の僕に不穏を感じさせる様な事は無く、概ね清々しい印象を受けていました。
投稿者がかつて通っていたという、
廃校になった小学校の1階のみを流用し
それより上の階は封鎖して園舎がわりにするという
風変わりなスタイルの保育園で起きた恐怖の体験談です。
この話の中心になるのは園舎の一階のつきあたりの
普段は施錠され物置扱いされている部屋の中に置かれている
一つの小さな獅子舞人形。
この人形の置かれている部屋にはアルミサッシの窓があり
園児たちは背伸びをすればその窓から中を覗くことができたのですが、
中に置かれていた獅子舞人形の向きやポーズが
誰も部屋に入った形跡がないのに中を覗くたびに毎日変わっていて、
しかもいつ見ても必ず窓からは顔を見ることのできない向きとなっており、
そんな不気味な人形の事を園児たちからは
なぜか「ねずみばあさん」※とあだ名して異常に怖がっていたのでした。
(※名前の元ネタは「おしいれのぼうけん」という子供向け絵本に登場する同名の悪役)
そんなある時、ふとした思いつきから
一人でねずみばあさんを覗き見しにいった幼き日の「わたし」は
そこで「決して見てはいけないもの」を見てしまい…
獅子舞の正体も例の女の顔の正体も
結局最後まで謎のままでしたが、
その理由の無さがかえって
強烈な恐怖感に繋がっていたお話でしたね。
しかしほんとうに恐ろしいのは、
これが投稿者の実体験をベースに書かれた
taleであるという点でしょう。
(※ディスカッション内著者コメントより)
ひがしのかみさま
恥ずかしながら、私は生来とぼけていて失くし物をよくしてしまうのです。
ふとした拍子に物を置いた場所を忘れたり、仕舞った場所を取り違えて覚えていたり、単純に部屋の片付けが苦手なせいで物の位置が分からなくなったり。そんな私に母が教えてくれたのが、「ひがしのかみさま」の存在でした。
遠い昔におまじないの本で読んだのだと言います。
朝起きるための枕神様のおまじないと一緒に載っていたのをよく覚えている、と母は笑っていました。
ほのぼのとした日常風景の中に
不意に魔界への入り口が垣間見えたような、
ぞわぞわっとした読後感が後を引くtale。
こういう怖さの見せ方もあるのかと
初めて読んだ時には心底感心させられたものでした。
Treats
ここで改めて指摘しておきたいのは、一般的に考えられているのとは異なり、106は単なる捕食生物ではないということである。
ただの凶暴な鮫のようなものと思ってはならない。
SCP-106は、人類とはまったく異なる異質な知性を持った知的生命体である。
その知能程度は、単純な本能や遺伝記憶として説明可能なレベルを上回っている。S
CP-106はこれまで、決まって再収容に困難が伴うタイミングを狙うように脱走を試みてきた。
ただ罠から抜けることは狐でもできる。
だが、監視の目がそれた隙を狙うことができるのは人間だけだ。
- Dr.アロック『収容済みのヒューマノイド系SCPが持つ知性について』
財団初期を代表する凶悪アノマリーの一体である
SCP-106(オールドマン)が
捕獲直前にある町で引き起こした惨劇を
モンスターパニック映画風に描いたtale(※グロ描写注意)。
こういう話を読むたびに、つくづく
財団世界の住人に産まれなかったことを感謝したくなります。
腐草蛍
しかし同時に、何故かとても冷静に。
ああ、かよちゃんはこわいものにとられてしまったんだなあ、と思いました。
そして、そう思った直後にようやく、自分は何でそんなことを思ったのだろうと、そのことが、とてもこわくなったのです。こわい。
それは耐え切れないほど、こわかったのです。
長野県某所の納涼祭に出現する少女の怪異と、
その対応に当たった財団チームの姿を描くtale。
このtaleでは少女の怪異が引き起こす異常現象と
境という職員が幼少期に体験した
とある恐怖の記憶が並行して描かれており、
全体的に夢と現が入り混じったような
じんわりとした恐怖感を感じさせる内容です。
ちなみに本taleは財団指定 広域怪異収容事例記録 ハブ
というハブに所属する一作品であり、
同ハブの他の作品と通しで読むことによって
物語の背景や作戦の顛末などを知ることが出来ます。
また、メタタイトルに冠されている
腐草蛍というあまり聞きなれない単語ですが、
これは6月11日から15日頃を指す
日本の伝統的な季節の呼び名(七十二候)のひとつ
腐草為蛍(ふそう ほたるとなる)であり、
「腐」という漢字から連想されるイメージに反して
それ自体には特にネガティブな意味合いは無かったりします。
あいびき
愛宕山には鬼が居る。
枯れた土を見据え、俺はその言葉を反芻した。
京都の愛宕山をある目的のため
車で進んでいた一人の若い男が、
突然の霧に見舞われて身動きの取れなくなったところに
僧侶風の男が突如現れたことから始まるサスペンス風味のtale。
お互いに何かを隠しているような二人のやり取りと、
人気のない山奥というシチュエーションが
独特の緊張感を生んでいます。
最後の方でばっちり種明かしされてますが
念のためおさらいを。
まず、若者が愛宕山を訪れた目的ですが、
これは山の外で殺害した恋人の死体を隠蔽する為でした。
しかし、運悪く(?)そこを狩場としていた
石榴倶楽部※の会員である例の僧侶(に目を付けられてしまい
香炉(アノマリー)で人為的に発生させた霧に立ち往生させられた挙句、
最後には自分が殺した恋人の姿を幻覚に見ながら命を落とすこととなります。
(※石榴倶楽部 =人肉嗜食者による会員制の秘密倶楽部。日本支部の要注意団体の一つ。)
そして、その後彼の遺体は
車の中に積んであった恋人の遺体とともに
倶楽部の手であいびき肉のハンバーグに加工され、
会員たちのメインディッシュとしてその胃袋に収まることによって
一度は別れた恋人たちが今再び別の意味で一つとなった…
というのがこのお話のオチです。
なんとも趣味の悪い洒落ですが、
この悪趣味さこそ
まさに石榴倶楽部といったところですね。
音の無い悲鳴
ごはんいぱい ゅゅゆゆ
ゆゆゆ
ゅ おいしーね
今回ご紹介する中では最短かもしれないtale。
内容自体は幽霊も怪物も登場せず、
それどころか血の一滴すら流れないという
一見平穏極まるものなのですが…
このtaleで題材となっていたのは
SCPオブジェクトはSCP-132-JP「紙魚入る」と
SCP-496-JP「警告:閲覧時には電子プロトコルが実施されます」という
2種類のアノマリーです。
SCP-132-JPは、ひと言で言えば「文字を食べる生きた文字」です。
一方のSCP-496-JPは14歳の少女であり、
SCP-496-JPについて書かれた文章や
SCP-496-JPを写した映像、写真などのあらゆる創造物が
SCP-496-JPと同様の人格を持ち
外部の人間とコミュニケーションが取れるようになる異常性を有しています。
そして、このtaleで示されていたのは
SCP-496-JPの異常性によって
生命を得たSCP-496-JPの心理調査の原本(SCP-496-JP-A-n)が
132-JPによって捕食されているまさにその瞬間の様子だったのです。
ページ下部の脚注に少女の断末魔のような記述がありましたが、
あれは無抵抗のままSCP-496-JPに貪り食われていく
SCP-496-JP-A-nの「音の無い悲鳴」だったというわけですね。
助けてわたしが消えるだれか来て助けてこわいやだよたべないできえたくないきえたくないきえたく
これだけでも十分に気が滅入る内容なのですが、
このtaleをより一層悍ましいものとしているのは
捕食者の側であるSCP-132-JPが
無邪気な子供のような性格の持ち主であり、
その無邪気さのままSCP-496-JP-A-nを惨殺しているという絵面です。
一番怖いのはもしかすると、
こんな組み合わせを思いつき
あまつさえtaleに仕立て上げて広く読ませてしまう
執筆者の心の闇の方なのかもしれませんね(誉め言葉)。
押収文章1129-JP-B(あるいはトンガラシ翁の日記)
やはりアヒージョは予想以上に優秀だ。航空機の操縦の手順を少し教えただけで、すぐさま乗りこなすようになった。
中古品を改造したものとはいえ、高い金を払ったんだ。これぐらい出来て貰わないと困る。この調子なら調理した時の効果も期待できよう。楽しみだ。
押収文章1129-JP-B(あるいはトンガラシ翁の日記) - SCP財団
SCP-1129-JP「フライング・アヒージョ」の黒幕的存在であるトンガラシ翁の自宅から発見された日記の内容を記したtale。
カノンを補完する役割を持つtaleですが、
それ抜きにしても永遠の命を求めた老人が
少しづつ狂っていく様子は読んでいて背筋が凍るほど恐ろしく、
一度読んだら二度と忘れられない衝撃的な内容でした。
てうぶく
うぶくて 06/08/05 (Sat) 22:14:20 #iGZ5enWl0
いってらっしゃい
佐賀の田舎町に帰省していた語り手が
人気のない道を夜中に通っていた時に遭遇した
奇妙な太鼓の音についての話をパラウォッチの
掲示板に投稿したことから始まる実録風のtaleです。
ある人物が偶然遭遇した不気味な場所の情報をネットにアップして、
それを聞きつけた住人がリアルな探索に乗り出すという流れは
一昔前に2chのオカルト板に投稿され、
今では「蓋」の通称で知られている一連の騒動を彷彿とさせます。
本当に危ないところを見つけてしまった【倉敷蓋事件編】 : 【倉敷蓋事件】本当に危ないところを見つけてしまった
投稿者「雛」が聴いたという
奇妙な太鼓の音の正体とは?
そして加速するスレが迎える意外な結末とは…?
最後まで読んでも
意味が分からなかった人のためのネタバレ。
まず、このスレに書き込んでいた人物の内
「雛」と「うぶくて」は同一人物であり、
雛=うぶくての目的は好奇心を煽るようなスレッドを建てて、
そこに興味本位で集まって来た住人たちを呪い殺すことでした。
呪いのトリガーは雛が貼った写真であり、
これを見てしまった「白帯」と「幽戸ゆかり」の2名は
それぞれの最後の書き込みの直後に
「来客」によって恐らく殺害されています。
これを示す要素はいくつかあり、
その中でも特にわかりやすいのが
うぶくての最後の投稿の行間に仕込まれている隠しテキストと
base64でデコードすることで読めるようになる
雛がスレの途中で貼った写真の名前の2点です。
そしてもうひとつ、掲示板内で
うぶくてに割り当てられているIDの存在があります。
ディスカッションでネタばらしされていますが
このIDがかつてオカ板のあるスレッド※で、
お祓いと称して他の利用者に呪いの儀式を実行させていた
「いのり」という投稿者に割り当てられていたのと全く同じIDであり、
ネットを通じて不特定多数に呪いをかけようとした行動も
このいのりと完全に一致しているため
てうぶく=いのりというのはほぼ確定路線であると思われます。
やまさんのお気楽日記:性質の悪い悪戯inオカルト板 - livedoor Blog(ブログ)
他にも本taleのメタタイトルであり
うぶくてのアナグラムでもある「てうぶく」という言葉に
「呪詛(じゆそ)。まじないなどによって、人をのろい殺すこと」という意味があったり、
スレの中でうぶくてが「いってきます」「おつかれさまでした」など、
漢字によって意味が変わってくる書き込みをあえてひらがなのみで行っていたりと※
随所に細かいヒントがちりばめられています。
(※それぞれ「逝ってきます」「お憑かれるさまでした」とも読める)
このように、緻密に張り巡らされた伏線と
なんとも不気味な読後感が素晴らしいこのtaleですが、
実は先ご紹介した「腐草蛍」「しんに」と
同じ著者による作品だったりします。
ディスカッション内での著者コメントによれば
九州大学のSCPサークルのアカウントらしいですが、
チームとはいえこれほど秀逸なホラー作品を
コンスタントに生み出せる手腕は凄いものですね。
さて、本日はこれまでに10本ほどのtaleをご紹介させていただきました。
みなさまに紹介したいtaleはまだまだ他にもたくさんあるのですが、
これで10本目とキリもいいですし、
それにちょうど今来客があったところなので(もう夜中の12時過ぎなのですが…)
この記事はいったんこれで投稿して
続きはまた別の機会にお送りしたいと思います。
それでは、みなさまお