はじめに
Kクラスシナリオとは
SCP財団が公式に定義している
人類終焉の道筋の仮想的な分類であり、
SCP財団の主目的の一つは
これらを回避することにこそあります。
当記事では
そうしたKクラスシナリオの一覧を
それに関連する代表的な
SCPオブジェクトの解説付きでご紹介します。
それではどうぞ。
AK-クラス:"世界終焉シナリオ
定義:
主観的な現実の再構築による
世界終焉のシナリオです。
人類の知覚または思考プロセスの崩壊、
またそれら両方の崩壊による世界の終焉です。
簡潔に言うと、方法はどうあれ
"全て狂っちまう"ということです。ムーズ氏による注釈:
多数のお互いに独立した引用例に
類似した定義で現れています。
これは、"再構築"シナリオと
みなされることもあるようです。
文明を徹底的に葬り去ることが
人類にとっての事実上の世界終焉であるため、
一般的に"世界終焉"シナリオと呼ばれます。
Kクラスシナリオは何も
人類の物理的な死によってのみ
訪れるわけではありません。
仮に世界中の全ての人間が
生きてはいても、もはやまともに
モノを考えられない状況に陥ったならば
それはやはり財団の敗北に他ならないのです。
AKクラスの代表的なSCP
SCP-571 自己喧伝性感染図形
複雑な線と落書きで構成された図形。
この図形を目視した人間は
別の人間にこの図形を模写して
見せなければならないという
強迫的な衝動に取り憑かれ、
さらにその模写した図形を見せられた別の人間も、
やはり同様の行動をとるようになります。
高い感染性を持ち、人間の行動原理を
根っこから変えてしまうという意味で、
AKクラスシナリオの典型的な
SCiPであると言えるでしょう。
SCP-3060 睡眠麻痺
シアトルにある運送会社の
倉庫から大量に出回った
呼吸療法の装置のようなSCiP。
睡眠中の人間がこれを装着すると
全身が歯で出来ていたり、
胴体が巨大な口になっていたりする
異形のヒト型実体(SCP-3060-A)が
対象のそばに出現します。
SCP-3060-Aは感染者が
眠っている時にだけ出現する性質と、
出現に感染者に悪夢を見せる性質を持ち、
その悪夢によって慢性的な疲労感、
記憶力の低下などの諸症状を惹き起こし、
最終的には精神を崩壊させて
人間的な思考能力を完全に破壊してしまいます。
おまけにこいつは出現時に
近くで眠っている他の人間に感染する厄介な性質があり、
その感染力の高さと防ぎようのなさ、
そして人間を容易に廃人に追い込む凶悪さから
もしパンデミックが起きた場合、
AK-クラスシナリオを引き起こす可能性があるとされています。
SCP-3519 静かなる日々
「2019年3月5日に世界の終わりが訪れるので
その前に自殺するのが望ましい」という強迫観念を、
音声、映像、活字などのあらゆる情報を通じて
媒介する精神影響・認識災害オブジェクト。
報告書内には感染者の大量自殺、
それに伴う生活システムの機能不全、
核戦争の勃発などにより、
人類が瞬く間に滅びていく様子が
克明に記録されています。
そして訪れる問題の2019年3月5日。
この日に何が起きたのかについては
ぜひ報告書をご覧になって確かめてみてください。
その他のAKクラスシナリオに関連するSCP
SCP-1101, SCP-3443, SCP-571, SCP-1985, SCP-1118-RU
CK-クラス:"再構築シナリオ
定義:
現実の再構築のシナリオです。
おそらく、歴史に重大な
変化を引き起こす(正史を書き換える)、
または物理法則を変化させる、
または宇宙の作用を変化させる、
その他、現実のすべてまたは
一部を変化させるということを意味しています。ムーズ氏による注釈:
オリジナルの再構築シナリオです。
おそらくは、EX-サイトの
メンバーによって作られました
(また"CK-クラス:再構築"と呼ばれています)。しかし、彼らの仕事は
最早存在していません。
彼らの使用方法とは無関係です。
1つだけ"CK-クラス:世界終焉シナリオ"という
使用方法(下記参照)がありますが、部分的です。
人類や宇宙の歴史が
現実改変能力を持つ
オブジェクトによって全く別のものに
置き換わってしまうシナリオ。
一見防ぐことが
不可能に思えるシナリオですが、
財団は改変能力者の収容や
ヒューム値やスクラントン現実錨などの
現実改変に有効な各種技術を用いて
この危機に対抗しています。
CKクラスの代表的なSCP
SCP-140 未完の年代記
軍国主義、侵略傾向、人身御供、
カニバリズムなどの危険な文化を持つ
ダエーバイト文明の歴史が綴られた革表紙の本。
20世紀初頭にある富豪によって大量に自費出版され、
その一部を財団が回収しています。
SCP-140には近くの液体(インクや血液など)を吸い取って
自動的にページの続きを執筆する性質があり、
おまけにその内容に合致する遺物が
記述がされた瞬間から次々発見されるようになるという
一種の現実改変能力を有しています。
これらの事象を鑑みた財団は
SCP-140が危険なダエーバイト文明の復活、
および過去改変によるCK-クラスシナリオを
引き起こす危険因子であるとして
そのすべての回収と破壊を目下の急務としています
SCP-3936 職務に忠実であれ
外部からのいかなる現実改変も受けない
鉄壁の防御を誇るある財団施設の中で、
既存の人類と明らかに体の構造が異なる
異形の生物の死体が大量に発見された…
という切り口で始まるこの報告書。
しかしその内容を注意深く読みこむと
実はその死体は私たち人間と同様のものであり、
逆に報告書を書いている人間の方が
大規模現実改変の影響を受けて
別の姿に変わってしまった異形の存在(※私たちから見て)だった…
という良くできた叙述トリックであることが分かります。
つまるところこの報告書の場合では
財団機能こそ存続しているものの
CKクラスシナリオに準ずる事態が
実際に発生してしまったわけですね。
その他のCKクラスシナリオに関連するSCP
SCP-1012, SCP-1237, SCP-140, SCP-1425, SCP-179, SCP-1968, SCP-1985, SCP-2046, SCP-2047, SCP-2311, SCP-2330, SCP-2743, SCP-2901, SCP-2975, SCP-3188, SCP-3189, SCP-3391, SCP-3426, SCP-3480, SCP-3498, SCP-3557, SCP-3600, SCP-3648, SCP-3672, SCP-3739, SCP-3742, SCP-3797, SCP-3919, SCP-3999, SCP-4001, SCP-4010, SCP-4121, SCP-4255, SCP-4260, SCP-4656, SCP-591, WMDD'の提言, ロングの提言 SCP-CN-166, SCP-1961-RU
GH-クラス:"デッドグリーンハウス"シナリオ
定義:
80%以上の生命が死に絶えるが、
地球は存続し、最低限生命を生存できるまでに
地球を復旧可能であるシナリオです。ムーズ氏による注釈:
非公式に"DG-クラスシナリオ"にも言及されています
(議論の著者ギアーズ博士によって)。CK-クラス:世界終焉シナリオ"という
使用方法(下記参照)がありますが、部分的です。
該当例はあまり多くないシナリオですが
土壌汚染や天変地異系のオブジェクトが
比較的多く関連している印象です。
GHクラスの代表的なSCP
SCP-2029 瓶の中の卵
酢酸溶液に満たされた
メイソンジャーの中に浮かぶ
鶏の卵に似たSCiP。
強力な腐食作用と毒性を持つ
硫化水素に似た物質(SCP-2029-2)を
継続的に生成する性質を持っています。
しかしこのSCiPの真の厄介な点は
SCP-2029-2が生物学的組織に触れると
それを急速に腐食させた上で
新たなSCP-2029-2を連鎖生成して
被害範囲を爆発的に広め続ける点にあります。
このような性質から
もしこのSCiPが収容違反を犯した場合、
増殖を続けたSCP-2029-2は
わずか30日で地球上の水と空気を汚染しつくし
結果としてほとんどの生物が死に絶える
GHクラスシナリオに至ると試算されています。
その他のGHクラスシナリオに関連するSCP
SCP-2543, SCP-2554, SCP-540
NK-クラス:世界終焉シナリオ
定義:
自己複製する物質によって引き起こされる、
世界終焉のシナリオです。ムーズ氏による注釈:
"グレイ・グー"シナリオとも呼ばれます。
地質学的規模の爆発的事象による
世界終焉のシナリオと定義されていましたが、
現在の定義が広く受け入れられているように
(初期の定義は過度に一般性を欠くものであったように)、
その定義は消滅したと考えられます。
自己増殖する物質が世界を埋め尽くして
地球を実質的に生存不可能な状態にするシナリオです。
「一定時間ごとに増える」
「自分のコピーを生み出す」系の
オブジェクトを見たらまず
このシナリオを怪しんだ方が良いですね。
NKクラスの代表的なSCP
scp-871 景気のいいケーキ
24時間ごとに自身と
類似した別のケーキを
複製する小さなケーキ。
放っておくとねずみ算的に数が増えていき
80日以内に地球が居住不可能になると見積もられています。
ケーキの増殖に歯止めをかける方法は
人間がこれを食べることだけであり、
財団はこのSCiPへの対処法として
非人道的な人海戦術を採用しています。
SCP-916-JP スワンプマン
死亡すると、離れたランダムな位置に
自分の体積と同等の液体、
または個体を消費して
死亡時と全く同じ姿の自分を複製する
異常性を持つ壮年の男性。
一見無害に見えるこのSCiPですが、
「死亡時と全く同じ姿で蘇る」ため、
もし彼が老衰死した場合、
老衰直前の状態で生き返ることになり、
結果として「死亡する→蘇る」の
無限ループにはまり込む危険性があります。
もしそうなれば瞬間的に世界は
SCP-916-JP の死体に埋め尽くされ、
空間的にも衛生的にもあっという間に
生存不可能な環境に変貌してしまうことでしょう。
その他のNKクラスシナリオに関連するSCP
SCP-1037, SCP-1786, SCP-1985, SCP-2102, SCP-2288, SCP-2631, SCP-2794, SCP-2921, SCP-3800, SCP-3856, SCP-3925, SCP-4950, SCP-505
RK-クラス:再構築シナリオ
定義:
非標準生物形態による
標準的な地球種の生存競争の敗退のシナリオです。ムーズ氏による注釈:
SCP-816から読み取れる定義では、
非常に杜撰で一般性を欠くように思えます。
代案で定義されているのは、
人類、歴史、物理法則の改変を伴わない
現実の改変という定義です。
ムーズ氏も突っ込んでいますが
他のA級シナリオと比べると
定義が曖昧だったり他のシナリオ
とかぶってる感があったりして
やや存在意義に疑問を感じるシナリオですね。
RKクラスの代表的なSCP
SCP-816 ダーウィンの進化論的オートマタ
繁殖機能、環境適応機能を内蔵する
虫型の小さなオートマタの個体群と
それらにエネルギーを供給する
大きな古時計(SCP-816-1)。
SCP-816はSCP-816-1が
稼働している限りそこに留まろうとしますが
もし停止している場合はエネルギーを求めて
外部へ拡散する傾向があり、
これを放置すれば最悪の場合
RK-クラス:再構築シナリオを
引き起こす可能性があるとされています。
SCP-2464 抑留
SCP-2464はインディアナ州
████████市近郊の鉱山内に突如
なだらかな丘陵地帯が出現する時空間異常(SCP-2464-1)、
SCP-2464-1内部に存在する荒廃した小屋の中の
ベッドに横たわる意識不明の少女(SCP-2464-2)、
同じ小屋に天井から吊り下げられ、
SCP-2464-2の口に黒い粘液を垂らし続ける
死にかけの少女(SCP-2464-3)、
そしてSCP-2464-3の延命を行なっている
停止寸前の機械(SCP-2464-4)の4組で
構成されるオブジェクトです。
実はこの二人の少女はかつて
財団に所属していたバニング博士の双子の娘であり、
上記の異常な光景は世界終焉にも繋がりうる
協力な現実改変能力を持つ片方の娘(SCP-2464-2)を
抑制するためにバニング博士が作り上げたものでした。
報告書にはもしSCP-2464-4が停止し、
それによってSCP-2464-3が死亡すれば、
連鎖反応的にSCP-2464-2が解放され、
結果としてRKクラスシナリオが
起こるだろうと記述されています
その他のRKクラスシナリオに関連するSCP
SCP-1985, SCP-3600, SCP-3800, SCP-816
SK-クラス:支配シフトシナリオ
定義:
地球上の支配種のシフトです。ムーズ氏による注釈:
現生の支配種または文化またはその両方が、
他の生命形態または
代替人類に取って代わられるシナリオです。
地球が別の知的生命体に乗っ取られるという
ものすごく分かりやすいシナリオ。
ただし人類以外の知的生物の中には
人類に対して友好的なケースもあり、
その見極めも財団の重要な仕事の一つです。
SKクラスの代表的なSCP
SCP-1000 ビッグフット
ビッグフットといえば
一時世間を騒がせた着ぐるみ写真の偽UMA…
というのは実は財団が流布したカバーストーリーであり、
その正体は人類以前に地球を支配していた
知的生命体のグループ、SCP-1000の
一個体だったのだとするのがこのSCP報告書です。
報告書によると、
SCP-1000はかつて人類に
彼らの道具を奪われたことで
地球の支配者の座を追われ、
さらに数少ない生き残りも
人間の手でその知性の大部分を奪われ、
あの写真のような猿に似た姿に
変えられてしまったというのです。
しかしながら近年の記録では
彼らが拙いながら英語でコミュニケーションを
取ってきたことが確認されており、
その内容からは彼らの知性が
徐々に復活しつつあること、
そして彼らがまだ、かつての支配者の座を
取り戻す(=SKクラスシナリオを起こす)野心を
抱き続けていることが窺えます。
ゆるすよ;
いまはえらべる、ずっとはまたない;
やりなおそう
SCP-3003 歴史の終わり
SCP-3003は地球から208光年先に位置する
地球に類似した生物圏を持つ惑星です。
しかしSCP-3003の支配者は
SCP-3003原産のカブトムシ(SCP-3003-1)に
感染するアメーバに似た微生物(SCP-3003-2)であり、
カブトムシに寄生したこいつがさらに
SCP-3003に住む人間(SCP-3003-3)たちの
体内に潜り込んで、その活動を
自分たちが繁殖するのにもっとも
効率が良くなるように支配しているのです。
その上SCP-3003-2は財団が
地球を彼らの侵略から守るために流した
カバーストーリーの噓にも気づいており、
「30年以内にはお前たち地球人も支配してやるよ(要約)」
と宣戦布告に近いメッセージまで
送りつけてきているなど、
我々人類にとって非常に脅威的な存在です。
その他のSKクラスシナリオに関連するSCP
SCP-1985, SCP-2309, SCP-2480, SCP-3675, SCP-3683, SCP-3778, SCP-4043, SCP-752, WMDD's Proposal
XK-クラス:世界終焉シナリオ
定義:
"塩漬けにされた地球"
世界終焉シナリオです。言い換えれば、我々の知る世界に
直接再建することが不可能な絶滅です。ムーズ氏による注釈:
オリジナルの世界終焉シナリオです。
以前は、ユダヤ教由来の
宗教的信条である黙示録
(一般的な宗教の最後の結末)を意味しました。
現在は上記の定義に拡大されました。
この用語は、すべての黙示録的なシナリオの
略記及び俗語用語としても使われます。
方法はどうあれ、地球が
「二度と文明を再建不可能な状態」
に陥るとこのXKクラスに分類されます。
凶暴な怪物が世界を破壊し尽くした場合でも、
未知の殺人ウイルスが地球に蔓延した場合でも、
あるいは地球が突如大爆発を起こした場合でも適用される、
かなり範囲の大きいシナリオですね。
XKクラスの代表的なSCP
scp-2317 世界を貪るもの
マサチューセッツ州に存在するある扉を
通じて基底世界と繋がっている
ある空間の地下深くに封印されている
直立時の全長が200kmを超える巨大な怪物。
およそ紀元前1894年にErikeshの秘術者たちに
よって封印されたこいつは、その巨大さと
遺された文献から推測される凶暴さから
もし封印が解けて基底世界へ侵入した場合、
まず間違いなくXKクラスシナリオを
引き起こすものと予測されています。
…なのですが報告書の反復6(最重要機密)を読むと
どうにも封印があと30年ほどしか持たず、
しかもそれを防ぐ手立ても全くないとのこと。
財団トップはこの事実が漏れて
財団内部がパニックに陥ることを防ぐため、
通常の職員に対しては
220-カラバサス手続という
一連の儀式を行わせることで
封印が保たれていると信じ込ませているという、
言ってしまえばかなり苦し紛れな状況です。
scp-3856 世界の破壊者、ロイド研究員
ある宇宙の"ロイド研究員"が死亡すると、
そのロイド研究員が居た宇宙が
世界的な熱核戦争や突発的な
宇宙の真空崩壊などの諸原因によって
必ず滅びてしまうという確率的異常。
言うなればその命を引き金とする
最悪の人間時限爆弾であり、
基底世界を含む各宇宙間では
ババ抜きのごとく
壮絶なロイド研究員実体の
押し付け合いが繰り広げられています。
(ちなみに基底世界の財団は
現在48体ものロイド研究員実体が
確保されているそうです)
その他のXKクラスシナリオに関連するSCP
クレフ博士の提言, SCP-1055, SCP-1297, SCP-1514, SCP-1518, SCP-152, SCP-1591, SCP-1678, SCP-1714, SCP-1719, SCP-1748, SCP-179, SCP-1985, SCP-1985, SCP-2073, SCP-2100, SCP-2217, SCP-227, SCP-231, SCP-2326, SCP-2440, SCP-2493, SCP-2631, SCP-2853, SCP-2877, SCP-2950, SCP-2975, SCP-2995, SCP-3004, SCP-3007, SCP-3013, SCP-3192, SCP-3272, SCP-3600, SCP-3742, SCP-3762, SCP-3768, SCP-3769, SCP-3805, SCP-3812, SCP-4001, SCP-4043, SCP-4043, SCP-4075, SCP-4094, SCP-4121, SCP-4262, SCP-4293, SCP-4343, SCP-435, SCP-4908, SCP-616, SCP-861, ツイステッドギアーズ=カクタスの提言, WMDDの提言, SCP-ES-012, SCP-ES-076, SCP-ES-084, SCP-CN-166
ZK-クラス:現実不全シナリオ
定義:
複数の現実のうちのおそらく一つ、
又は複数の現実の機能不全です。ムーズ氏による注釈:
最後の使用例よりも前に、
毎回同じ意味合いで複数回提案されました。
現実が機能不全を起こすシナリオ。
CKクラスと似ていますが
こちらは現実だと思っていた世界が
実は何者かの創作であり、
その創造者の都合によって世界が
終わりを迎えたり滅茶苦茶になることで
世界が終焉する、といった筋書きの
SCPが比較的多く属している印象です。
ZKクラスの代表的なSCP
S・アンドリュー・スワンの提言
数多く存在するSCP-001への提言の一つ。
この提言ではSCP-001の正体を
「ホラー作家の一団みたいに悪趣味な奴ら」
つまり、現実のSCPの記事作成者たちとしています。
また報告書内にはSCP-001への対抗策として
SCPデータベースへ多幸感、睡眠、そして
最終的に死を齎すミームウィルスを仕込むことで
SCP-001を無力化する
プロトコルZK-001-アルファへの言及がありますが
これは創造主=SCP-001の死によって
ZKクラス:現実不全シナリオを誘引するリスクがあるとして、
世界崩壊シナリオまたは財団の崩壊の
差し迫った危機の回避を試みる際にのみ
使用を許可されるものとされています。
scp-3999 私は私に起きることすべての中心にいる
一見して意味不明な
打ち消しだらけの長文にしか見えないこちらの報告書。
その真相はSCP-3000コンテストに出品する
記事のアイディアを出そうとするも
現実改変能力を持つSCPが
タローラン研究員をキーパーソンとして
世界を終焉させるという
大雑把なあらすじ以外に話が全く纏まらず、
悪戦苦闘、阿鼻叫喚、喧々諤々を繰り広げる
執筆者達の苦闘の跡をそのまま
報告書風に仕上げてしまったという
一種のメタネタでした。
この記事の最後は
物語のキーパーソンとして散々振り回された
タローラン研究員がその身を呈して
SCP-3999を無力化を道連れにして
ZK-クラス:現実不全シナリオを回避、
報告書内の世界は再び安寧を取り戻した…
というオチで締めくくられています。
その他のZKクラスシナリオに関連するSCP
not_a_seagull's Proposal, SCP-1142, SCP-2470 (RU), SCP-2612, SCP-2908, SCP-319, SCP-3319, SCP-3426, SCP-3545, SCP-3600, SCP-3742, SCP-3810,SCP-4055, SCP-4121, SCP-4656, SCP-4828, SCP-591
B級以下のシナリオについて
以下はこれまでご紹介してきた
メジャーなA級シナリオに比べて
比較的知名度の低いB級以下の
Kクラスシナリオです 。
BI-クラス:生物学的侵入シナリオ
地球外生命体の侵入を原因とするシナリオ。
しかし該当するSCPがほとんどなく、
公式で具体例としてあげられている
taleも未翻訳の一本のみしかありません。
関連するSCP
The Bacterium, Part One, Part Two, Finale
EK-クラス"意識喪失"世界終焉シナリオ
人類の意識の完全な喪失を原因とするシナリオ。
関連するSCP
SCP-1427, SCP-1985, SCP-2007, SCP-338, SCP-3498
IK-クラス:世界文明崩壊シナリオ
SCPオブジェクトの
収容違反以外の理由で
人類の文明が破壊されることを
原因とするシナリオです。
例えばSCP-1238 トンネルフィッシュの場合
トンネルを掘ってそこに卵を産み付ける習性があり
それによって大陸プレートを沈没させ、
人類文明を破壊するリスクを有していますが
これはあくまでも間接的なものであり
トンネルフィッシュ自体が直接の原因ではないため
IK-クラスシナリオに分類されています。
関連するSCP
SCP-1238, SCP-1985, SCP-4043, SCP-4163, ロングの提言, SCP-CN-166
YK-クラス:真空崩壊シナリオ
物理的な事象を原因とするシナリオ。
関連SCPには2週間ごとに
物質と反物質を転換する粒子加速器や
テスラが異次元で開発した
時限式宇宙破壊爆弾などが含まれます。
関連するSCP
SCP-2123, SCP-2216, SCP-2400, SCP-2700, SCP-3391