連休のお供に!アマプラで観られるおすすめ映画10選【往年の名作から新作まで】

テレビを見て感動している人のイラスト映画
  1. 休日にじっくり観たい良作映画10を一挙ご紹介!
  2. ウインド・リバー(公開年:2017 監督:テイラー・シェリダン)
    1. ミステリの皮を被った超社会派映画
  3. ブレイン・ゲーム(公開年:2015 監督:アフォンソ・ポヤルト)
    1. あのアンソニー・ホプキンスが超能力捜査官に!?
    2. テンポ・緊張感・ミステリー性の全てが高水準
    3. 観終わった後深く考えさせられるタイプの映画
    4. 最後の最後にどんでん返しあり。
  4. 宇宙人ポール(公開年:2011 監督:グレッグ・モットーラ)
    1. 英国の鉄板コンビが送るドタバタSF珍道中
  5. エリジウム(公開年:2013 監督:ニール・ブロムカンプ)
    1. 富裕層だけが快適な宇宙コロニーで暮らす近未来を描いたSF大作
    2. SF要素に期待しすぎるとガッカリするかも
  6. ゼロ・グラビティ(公開年:2013 監督:アルフォンソ・キュアロン)
    1. この世で最も絶望的な遭難場所とは?
    2. オープニングでハートを鷲掴み
    3. 映像と音が生み出す圧倒的な没入感
    4. 俳優陣の熱演にも拍手!
    5. 本当は映画館で見たい映画だけど…
  7. グリーン・ブック(公開年:2018 監督:ピーター・ファレリー)
    1. 実話に基づいた心温まる伝記映画
  8. 1917 命をかけた伝令(公開年:2019 監督:サム・メンデス)
    1. 全編ワンカットの映像が生み出す極限の戦争疑似体験
  9. ちいさな独裁者(公開年:2017 監督:ロベルト・シュヴェンケ)
    1. 盗んだ制服で仕切り出す~♪
  10. スカーフェイス(公開年:1983 監督:ブライアン・デ・パルマ)
    1. 命知らずなスカーフェイス(疵面)の一代成り上がり物語
  11. ビューティフル・マインド(公開年:2001 監督:ロン・ハワード)
    1. 天才数学者の壮絶な半生を描くアカデミー受賞作品
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休日にじっくり観たい良作映画10を一挙ご紹介!

こんにちは、daimaです。

2021年のゴールデンウィークが始まりましたが、
今年はコロナのせいで遠出もできず、
家で退屈を持て余しているという方も多いのではないでしょうか。

かくいう私もその一人なのですが、
本日はそんな退屈をしのぐのにぴったりな
面白くて感動できるおすすめの映画作品を、
私がこれまでにアマプラ(Amazonプライム・ビデオ)で
観たことのあるもの限定という縛りでご紹介してみたいと思います。

アマプラのラインナップは日々変動しているので、
中には見放題に含まれていない作品もありますが、
そういうものでも基本的には数百円でレンタルして
アマプラのアプリで視聴することが可能です。

また、映画の選定に関しては
今回は洋画オンリーで、ジャンル的には
SFやミステリものが多めとなっています。

それではどうぞ。

ウインド・リバー(公開年:2017 監督:テイラー・シェリダン)

ウインド・リバーのポスター画像

厳寒の大自然に囲まれたアメリカ中西部ワイオミング州にあるネイティブアメリカンの保留地“ウインド・リバー”で見つかった少女の凍死体―。遺体の第一発見者であり地元のベテランハンターのコリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は案内役として、単身派遣された新人FBI捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)の捜査に協力することに。 ジェーンは慣れない雪山の不安定な気候や隔離されたこの地で多くが未解決事件となる現状を思い知るも、 不審な死の糸口を掴んだコリーと共に捜査を続行する...。

Amazon prime videoの作品紹介文より

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ミステリの皮を被った超社会派映画

アベンジャーズのホークアイ役でおなじみの
ジェレミー・レナーが主演を務めたアメリカのスリラー映画。

装備が不十分なら数十分で凍死してしまう雪原のど真ん中で
何故か部屋着のまま、暴行の痕跡のある
凍死体で発見されたネイティブ・アメリカンの少女の
死の真相を追うミステリものですが
この映画はその舞台設定からもわかるように、
社会派映画としての側面も持ち合わせています。

普段はテレビなどでもあまり知る機会のない
現代のネイティブ・アメリカンたちの生活ですが、
その実情は、貧困、差別、暴力、アルコール依存など、
一朝一夕で解決できない根深い問題にまみれており、
この映画はそうした見落とされがちな現代アメリカの暗部を
興味深いミステリを通じて私たちに伝えてくれます。

もちろん、肝心のミステリの内容も疎かではなく
土地のことを知り尽くした優秀なハンターでありながら、
ある事件のせいで心に深い傷を負っている主人公のコリー(ジェレミー・レナー)が
優秀だけど経験不足な面も垣間見える
新人女性捜査官のジェーン(エリザベス・オルセン)とバディを組んで行う捜査の過程は、
とてもスリリングでテンポよく進み最後まで飽きさせないものですし、
最後に明かされる事件の結末も違和感なく納得できるものでした。

総じて重厚で骨太なスリラー、ミステリ映画をお探しの方ならば
きっとご満足いただける内容になっていると思います。

ブレイン・ゲーム(公開年:2015 監督:アフォンソ・ポヤルト)

FBI特別捜査官のジョー・メリウェザー(ジェフリー・ディーン・モーガン)と若き相棒捜査官(アビー・コーニッシュ)は、連続殺人事件の捜査に行き詰まり、元同僚のアナリスト兼医師ジョン・クランシー博士(アンソニー・ホプキンス)に助けを求める。博士は引退し隠遁生活を送っていたが事件に特別の感情を抱き、容疑者のチャールズ・アンブローズ(コリン・ファレル)を追跡していく。だが並外れた予知能力の持ち主である博士は、この殺人犯が自身以上の能力をもっていることに気付く…。

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あのアンソニー・ホプキンスが超能力捜査官に!?

英国が誇る名優アンソニー・ホプキンスが
主演と制作総指揮を務めた2015年公開のサスペンススリラー映画。

アンソニー・ホプキンスに
サスペンススリラーの取り合わせとなると
多くの方が『羊たちの沈黙(1991)』の
ハンニバル・レクター博士を連想するかと思いますが、
残念ながら(?)本作でホプキンスが演じるジョンは
警察の協力者ではあっても
人肉食を嗜好する天才猟奇殺人犯ではありません。

その代わり、ジョンには人や物に触れるとその過去や
未来を知ることのできる超能力があって、
作中ではその能力を駆使して
警察も手を焼く謎の連続殺人犯を追うこととなります。

テンポ・緊張感・ミステリー性の全てが高水準

役者でありながら「演技というものは絵空事であって、
その要素はすべてシナリオの中にある」という持論を持つア
ンソニー・ホプキンスが制作総指揮を務めているだけに、
本作のシナリオはとにかく無駄がなく、
非常にスピーディーにテンポよく物語が展開されていきます。

それでいて、ジョンの超能力を生かした捜査手法や
随所に散りばめられた謎や伏線、
恐るべき能力を持った犯人とのスリリングな駆け引きなど
サスペンス映画の醍醐味となる部分はきっちり抑えられているので
鑑賞する側は安心して映画の世界に没入することができます。

ちなみに本作のジョンの能力は正確には
未来予知というよりは超高精度な
未来のシミュレーション能力といった方が近く、
「もしこうしたら、こういう結末になる」という
複数の未来の可能性を読んだ上で
自分にもっとも都合の良い未来を選ぶことのできる能力です。

私のような凡人からするとこんな能力があったら
それだけで人生ウハウハのような気もしますが
映画の中では知りたくもない未来まで見えてしまったり、
病気や事故など不幸な未来が分かっているのに
何もできない無力感といったこの能力の負の側面の方が強調されており、
そのことによって本作の訴える愛や人間の意思といったテーマが強調されています。

また、テーマの協調という点から見ると
この能力をもつ主人公のジョンに
老年の元医師であるという設定を与えた点もまた絶妙でしたね。

長い人生の中で多くの後悔を経験してきた
老人であるからこそテーマの重みを表現するに相応しく、
またそれを演じたホプキンスの圧倒的な演技力と存在感も
この映画のメッセージ性を高める上で大きなプラスになっていたように思います。

観終わった後深く考えさせられるタイプの映画

ネタバレになるので詳細は述べませんが
テーマ性の強さと並んで私がこの映画を気に入った最大のポイントは
テーマ性の表現に関わるキャラクター造形の妙であり、
中でも強く心動かされたのが
本作の悪役である連続殺人犯の動機とその主張でした。

客観的に見て彼のやった事は間違いなく悪ではあるのですが
動機自体は人間なら誰しもが共感できるものであり、
鑑賞者は犯人の動機が明かされた中盤以降、
ジョンを応援しつつも同時に犯人の言い分も
理解できるという宙づりの状態を強いられます。

そして、だからこそ犯人の行動が本当に悪なのか?
もし自分がジョンの立場ならどうするだろうなどと、
鑑賞者自身が本作のテーマに対して、
当事者意識を持って向き合うことができるのです。

このようにただ娯楽として面白いだけでなく
同時に映画のテーマに対して真正面から
向き合う事を要求される作品ですので、
映画鑑賞にそういいった体験を期待する人にとっては
この映画の鑑賞は費やしたお金や時間以上の価値あるものとなるでしょう。

反対に、日ごろのうっ憤を晴らすための
気分転換のための映画として観るには
テーマが重すぎるのであまり向いてないかもしれませんね。

あと、キャラクターに関してもう一つ付け加えるなら
ジョンと若手女性警察官のコウルズ(アビー・コーニッシュ)が
最初はお互いに嫌い合っていたのが
事件を通じてお互いを認め合うようになっていく
姿が描かれていたのがベタなんですがすごく良かったですね。

特に映画の後半でジョンがコウルズのことを
どう思っていたのかを明かすシーンには
個人的に思わず涙を誘われてしまいました。

最後の最後にどんでん返しあり。

最期に、これは微妙にネタバレかもですが、
この映画の最後にはあるキャラクターに関する
衝撃的な真実が明かされます。

その意味をどう受け取るかは
受け手の人生観や経験によって
大きく左右されるのではないでしょうか。

人生における本当の幸福とは何なのか?
大切な人が苦しみに相対した時私たちに何ができるのか?

本作は私にとってただの娯楽にとどまらず、
そのような人間なら誰しもいつかは考えざるを得なくなる究極の問題について、
改めて考え直す機会となった一作でした。

宇宙人ポール(公開年:2011 監督:グレッグ・モットーラ)

『ホット・ファズ』『ショーン・オブ・ザ・デッド』のサイモン・ペッグとニック・フロストが再びタッグを組んだ最新作。アメリカのUFOスポット巡りの旅に出たSFオタクのグレアムとクライブは、ひょんなことから生意気な宇宙人・ポール(声:セス・ローゲン)と遭遇し、彼を故郷の星へと返す手助けをすることに。こうして始まった銀河を股にかけた3人の珍道中の行方は?!共演にジェイソン・ベイトマン、クリステン・ウィグ、ビル・ヘイダー、ジェーン・リンチ、シガーニー・ウィーヴァーらを迎え、『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のグレッグ・モットーラが監督を務める、必見のコメディ・アドベンチャー!

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英国の鉄板コンビが送るドタバタSF珍道中

テレビディレクターの経歴を持つグレッグ・モットーラを監督に、
『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ』などのコメディ作品で
好演してきたサイモン・ペッグとニック・フロストの名コンビを
脚本・主演に据えたSFコメディ映画。

この作品の見どころは何と言っても
作品タイトルにもなっている宇宙人ポールのキャラクター性ですね。

ポールは見た目こそ典型的な宇宙人そのものであり
初見時はちょっと怖い感じもするのですが、
蓋を開けてみると性格は陽気なおっさんそのもので、
アメリカの俗な文化にも妙な理解があるという
非情に愉快なキャラクターです。

そんなポールがグレアム(サイモン・ペッグ)と
クライヴ(ニック・フロスト)のSFオタクコンビと繰り広げる
軽妙なやり取りには観ているだけで
こちらまで楽しい気分にさせられてしまいます。

それでいて、感動する場面やスリリングな場面などもあり、
決してギャグ一辺倒ではないところも好印象でした。

あと、本作に関してもう一つ述べておきたいのが
各所に仕込まれた小ネタの数々ですね。

E・TやX-FILE、未知との遭遇などSF好きなら誰もが
ニヤリとする小ネタ各所にちりばめられています。

また、メタ的な視点から見ると
本作は意外と社会派な一面もある映画だったりします。

それを象徴するのが本作の重要な役どころで登場する
アメリカの福音派の人々で、
彼らは進化論や天文学を否定する
熱心なキリスト教徒として日本でも知られていますが、
本作はそんな外から見ればちょっと違和感を感じる人々の姿を
イギリス人らしい皮肉精神でコミカルかつシニカルに描いています。

このように意外と色々な顔を持つ本作ですが、
全体的には気楽に楽しめる愉快なコメディに仕上がっており、
休日の昼下がりに、俗世の憂さを忘れて
ビールとつまみを片手にゆったり楽しむのには大変おススメできる一作であると思います。

サイモン・ペッグとニック・フロストの出演作のファンや
SF好きであればなおの事ハズレ無しですね。

エリジウム(公開年:2013 監督:ニール・ブロムカンプ)

2154年、世界は完全に二分化されていた。 ひと握りの富裕層が上空に浮かぶスペースコロニー「エリジウム」で極上の人生を謳歌する一方、人類の大多数は荒廃しきった地球で貧しい生活を強いられていた。スラムに暮らすマックス(マット・デイモン)は、ある日不慮の事故に遭い余命5日と宣告されてしまう。生き残るには医療ポッドのあるエリジウムに進入するしかない。レジスタンス軍に参加し、決死の覚悟でエリジウムへ挑む彼の前に、冷酷非情な女防衛長官デラコート(ジョディ・フォスター)が立ちはだかる…!

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富裕層だけが快適な宇宙コロニーで暮らす近未来を描いたSF大作

『第九地区』『チャッピー』などの作品でも知られる
南アフリカ出身のニール・ブロムカンプが監督を、
『ボーン』シリーズ等で有名な
マット・デイモンが主演を務めたアメリカ製のSF映画。

私がこの映画をアマプラで鑑賞した時期は
丁度「三体」を読んで個人的な
SFブームが到来していた時期と重なっており、
視聴のきっかけも、近未来ものという
ジャンルに興味を惹かれての事でした。

そして、その期待は
少なくとも映像表現については
なかなかに満足のできるものでした。

マッドマックスみたいなディトピア感ある地球の風景や
ビバリーヒルズみたいな富裕層向けコロニーの描写が
先端のCG技術によって精密に具現化されており、
迫力のある映像美を楽しむことができます。

また、格差や家族愛といった
誰もが共感しやすいテーマが軸となっている作品ですので、
比較的観る人を選ばないのも評価点の一つですね。

SF要素に期待しすぎるとガッカリするかも

ここまで、本作の良かった点を述べてきましたが
一方で最大の売りであり
SF的描写に関しては正直なところ
観ていて突っ込みたくなる点が多々ありました。

大気圏を突破した飛行物が
携行タイプのミサイルランチャーで撃墜されたり、
結構な割合で侵入されているコロニーに
まともな迎撃機能がなかったり、
高度な科学技術のある時代設定なのに
なぜか刀で戦うような奴が妙に強かったり…

これらは脚色であるとか
映画だからといってしまえばそれまでですが、
少なくとも本作に「インターステラー」や
後でご紹介する「ゼロ・グラビティ」なみの
徹底したSF的リアリティを期待するべきではないでしょう。

細かいことは気にせず、ある程度のガバさは
ネタとして受け入れる寛容さを持ちながら、
肩ひじ張らず気軽な気持ちで鑑賞してみることをおすすめします。

ゼロ・グラビティ(公開年:2013 監督:アルフォンソ・キュアロン)

地球から60万メートル上空。スペースシャトルでのミッション遂行中、突発的事故により、無重力空間(ゼロ・グラビティー)に放り投げ出されたふたりの宇宙飛行士。ふたりをつなぐのはたった1本のロープ。残った酸素はあと僅か!真っ暗な宇宙空間の究極的な状況の中、果たしてふたりは無事、地球に生還することができるのか…!

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この世で最も絶望的な遭難場所とは?

突然ですが、一番怖い
遭難のシチュエーションって何でしょうか。

視界が利かず、足場も悪い夜の山?
溺死の恐怖と隣り合わせな大海原の救命ボートの上?
それとも渇きと直射日光に苦しめられる広大な砂漠地帯での飛行機墜落?

これらは確かに恐ろしい状況ではありますが、
しかしこの「ゼロ・グラビティ(原題:Gravity)」を最後まで観れば
きっとその答えは「宇宙で遭難すること」に変わることでしょう。

オープニングでハートを鷲掴み

私がこの映画で最初に心を掴まれたのが、
映画の開始直後、「音もない」「気圧もない」「酸素もない」と
宇宙環境が如何に過酷な環境であるかを伝える字幕が流れた後、
だんだんと大きくなっていた「ゴーーー」というノイズが
いきなりピタッと途切れて、同時に漆黒の宇宙空間と
そこに浮かぶ美しい青い地球が
アップ気味に映し出されるオープニングの演出でした。

あの場面を目にした時、私は「あぁ、この映画は間違いなく
私に素晴らしい体験をさせてくれるな」と確信することができたのです。

映像と音が生み出す圧倒的な没入感

LOR以来、大抵のCGには驚かなくなった私ですが、
この映画が描く宇宙空間と地球の美しさには驚かされました。

特に、ネタバレになるので細部はボカしますが
地球の表面が映り込む映画終盤のあるシーンなどは
それまでの流れも相まって私にはこの上なく美しく見え、
誇張ではなく、観ていて思わず涙が溢れるほどでした。

他にも細部まで精密に再現された宇宙船の内部や
砲弾のように飛び交うスペースデブリの凄まじい迫力など
映像面の魅力について述べるときりがないほどなのですが、
実は個人的に映像と並ぶかそれ以上に
素晴らしいと感じたのが音のクオリティです。

ここでいう音というのは
通信時のノイズや宇宙空間での作業時の物音、
無重力で漂う物体同士の衝突音などの
普通の映画ならさして気にもならない
さりげない物音のことを指しているのですが、
これがまたもの凄くリアルに聞こえてくるもので、
観ている側を強烈に映画の世界に没入させる役割を果たしているんですよね。

俳優陣の熱演にも拍手!

最後に忘れちゃいけないことですが、
この映画のために無重力区間での自然な動きを
3ヶ月かけて習得したという
サンドラ・ブロックの演技もまた見事でした。

もし、彼女の動作が自然なものでなければ、
あれほどの没入感のある映画にはならなかったことでしょう。

また、 ジョージ・クルーニーが演じた
先輩宇宙飛行士のマットもいい味を出していました。

一見軽薄なように見えるけど
行動や判断の一つ一つが的確で、
過酷な宇宙区間で指揮官を務められるだけの
能力がある人間なんだなというのが
自然と伝わってきたのが良かったですね。

本当は映画館で見たい映画だけど…

映像と音の魅力が大きい作品だけに、
欲を言えば環境の整った映画館で観たい作品ですが、
自宅でも十分な大きさのテレビがあれば
その魅力を味わうことは十分に可能だと思います。

宇宙に興味のある方はもちろん、
映画を通じて極限の世界を体感してみたいという方も
ぜひこの機会に本作を視聴してみてください。

グリーン・ブック(公開年:2018 監督:ピーター・ファレリー)

時は1962年、ニューヨークの一流ナイトクラブ、コパカバーナで用心棒を務めるトニー・リップは、ガサツで無学だが、腕っぷしとハッタリで家族や周囲に頼りにされていた。ある日、トニーは、黒人ピアニストの運転手としてスカウトされる。彼の名前はドクター・シャーリー、カーネギーホールを住処とし、ホワイトハウスでも演奏したほどの天才は、なぜか差別の色濃い南部での演奏ツアーを目論んでいた。二人は、〈黒人用旅行ガイド=グリーンブック〉を頼りに、出発するのだが─。

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実話に基づいた心温まる伝記映画

まだまだ黒人差別が激しかった
1960年代初頭のアメリカ南部で
演奏ツアーを敢行した黒人ピアニストのドン・シャーリーと
そのお抱え運転手兼ボディーガードとして雇われた
イタリア系白人のトニー・“リップ”・ヴァレロンガの
旅の様子と奇妙な友情を描く2018年公開の伝記映画。

『アフリカ系アメリカ人の旅行者が安全に利用できる
モーテル、レストラン、給油所を見つけるためのガイド』という
差別ありきな時代を象徴するアイテムであるグリーン・ブックの名前を
映画のタイトルに冠していることからも明らかなように、
人種問題に大きくクローズアップした作品である本作ですが
監督のピーター・ファレリーが
元々コメディ畑の人ということもあってか
要所要所に笑いのエッセンスが盛り込まれており、
劇中の空気感は全体的には明るいものとなっています。

なかでも粗暴で喧嘩っ早く、
教養もないが人情味は人一倍なトニー・リップと
上品で知的だけど繊細で打たれ弱いシャーリーの
凸凹コンビによるどこかズレた掛け合いは
見ていて非常に愉しいもので、そんな彼らが
旅を通じて友情を深めていく姿には
観ているこちらまで幸せな気分にさせられました。

そのように基本的には明るい作風の本作ですが、
一方で人種差別の描写にも容赦がなく、
シャーリーほどの名声の持ち主であっても、
黒人であれば決して差別対象から外れることはできない
アメリカの暗部が劇中の様々なトラブルを通じて描かれます。

暴言、リンチ、施設への入場拒否など
シャーリーが魅力的だからこそ
彼が受ける様々な差別は見ていて心の痛むもので、
私たちが日頃なんとなく知ったつもりになっている
人種差別の根深さと罪深さを再認識させられます。

このように、二つの相反する側面を併せ持つ本作ですが、
単純に男と男の友情物語としてだけみても楽しめますので、
社会派だなんだのと変に身構える必要もなく
多くの方が楽しめるタイプの作品だと思います。

特に、ラストシーンの爽やかさと余韻の深さは
個人的に映画史に残るレベルのものだと思いますので、
少しでも興味が湧いた方はこの機会に是非ともチェックしてみてください。

1917 命をかけた伝令(公開年:2019 監督:サム・メンデス)

第一次世界大戦真っ只中の1917年のある朝、若きイギリス人兵士のスコフィールドとブレイクにひとつの重要な任務が命じられる。それは一触即発の最前線にいる1600人の味方に、明朝までに作戦中止の命令を届けること。この伝令が間に合わなければ味方兵士全員が命を落とし、イギリスは戦いに敗北することになる――。刻々とタイムリミットが迫る中、2人の危険かつ困難なミッションが始まる・・・。

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全編ワンカットの映像が生み出す極限の戦争疑似体験

全編ワンカットによる
臨場感ある映像表現が話題を呼んだ
実話に基づいた戦争映画。

この映画に関しては
「とにかく見ろ」の一言ですね。

映画の最初から最後まで、
言葉では絶対に伝えられない「凄み」があって
だからこそ観ていない人に
言葉でその感覚をどれだけ語ってみせたところで意味がない。

そして、この映画を鑑賞する際には部屋を暗くして、
なるべく大きな画面で、
なおかつ気を散らすものが全くない環境を
整えてから観ることをお勧め致します。
(本当は映画館がベストなんでしょうけどね)

…これじゃあ映画の紹介としてあまりにお粗末なので
せめて鑑賞後の私の率直な感想を
ネタバレにならない範囲でお伝えするならば
率直な分幼稚な表現になりますが「戦争マジ怖い」ですね。

この映画を見たら、
殆どの人が自分は一生戦争になどには
関わるまいと思うはずでしょう。

あと、個人的にこの映画でよかったのが、
主人公が有名な英雄や将軍などではなく
あくまでも名もなき一兵卒だったことですね。

等身大の、どこにでもいそうな若者を
主人公に据えていたからこそ、
観る側も自然に感情移入できたし、
まるで主人公の視点を借りて戦争を疑似体験したかのような
真に迫った映画体験が味わえたように思います。

ちいさな独裁者(公開年:2017 監督:ロベルト・シュヴェンケ)

第二次世界大戦末期のドイツ。命からがら部隊を脱走したヘロルトは、道端に乗り捨てられた軍用車でナチス将校の軍服を偶然手に入れる。大尉になりすました彼は、ヒトラー総統からの命令と称して架空の任務をでっち上げ、出会った兵士たちを言葉巧みに服従させてゆく。リーダーとなって権力に酔いしれるヘロルトは傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、その行動は脱走兵たちが収容されている施設での大量殺戮へと暴走する…。

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盗んだ制服で仕切り出す~♪

2017年公開のドイツ・フランス・ポーランド共同制作による戦争映画。
監督はドイツ、シュトゥットガルト出身のロベルト・シュヴェンケ。

公開当時、近所のミニシアター系映画館で上映していて、
観たいなーと思っていたものの見逃してしまい
その後アマプラに来たことで鑑賞できた一作。

ナチスドイツを題材にした映画は山ほどありますが、
この作品がその中でも一線を画しているのが
脱走兵の身でありながら偶然拾った制服を利用して
将校の身分を詐称し、運良くバレなかったばかりか
首尾よく権力の座について多数の囚人虐殺を行ったという
まるで作り話のようなヴィリー・ヘロルトの事件を題材にしている点です。

そのようなわけでこの映画は
分類するならば一種のピカレスク映画であり、
一人の凡庸な若者が形だけの権力を手にしたことによって
恐るべき怪物へと変貌していく過程が一番の見どころとなっています。

全体的に残酷だったり胸糞悪い描写が多く、
それでいて淡々と物事が進んでいくこともあり
多分に観る人を選ぶタイプの作品ではありますが、
それでも戦時下における静かな狂気の表現は一品であり、
人間性と権力というものの正体について
深く考えさせられる機会を得られたという点で
個人的には観られてよかったと思えた一作でした。

スカーフェイス(公開年:1983 監督:ブライアン・デ・パルマ)

ブライアン・デ・パルマが演出し、アル・パチーノが残酷なマフィアを見事に演じる。「スカーフェイス」はアメリカの麻薬世界のあさましい権力をさらけ出す作品だ。

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命知らずなスカーフェイス(疵面)の一代成り上がり物語

監督にブライアン・デ・パルマ、
脚本にオリーバーストーン、
主役のトニーモンタナ役に
ゴッドファーザーのマイケル・コルレオーネ役等で知られる
アル・パチーノを据えたクライムアクション映画。

本作はキューバ出身の一文なしのアウトローが
アメリカの裏社会を持ち前の度胸と行動力でのし上がっていく
日本で言えばヤクザ映画に分類される作品なのですが、
その魅力の大部分はアル・パチーノが演じる
トニー・モンタナという男のキャラクター性にあります。

命知らずでプライドが高く
のし上がるためなら殺人も厭わない一方で、
先にアメリカに移っていた妹のことを溺愛していたり、
無関係の子供を巻き込むようなことは
たとえそれが自分の不利益なるような状況でも
固辞するような人間らしい一面もある。

そしてそんなトニー・モンタナを演じた
アル・パチーノの演技がまた鬼気迫るもの凄いもので、
それはこちらに役者の演技ではなく、
本物のトニーの人生を覗き見ているんじゃないかという
錯覚を起こさせるほどのものでした。

また、ブライアン・デ・パルマによる苛烈な映像美や
オリバー・ストーンによる
成り上がり者の栄枯盛衰を描いた脚本も素晴らしく、
これらの要素が完全に合致して
トニー・モンタナという映画史に残る
キャラクターを生み出す原動力になっていたように思います。

総じて映画好きなら「タクシー・ドライバー」や
「ゴッド・ファーザー」なと並んで一度は見ておきたい名作であり、
特に働き盛りの男性にとっては
何かしら胸に訴えかけてくるところのある映画であろうかと思います。

ビューティフル・マインド(公開年:2001 監督:ロン・ハワード)

全世界から絶賛された2001年度最高傑作!!  2001年度アカデミー賞R主要4部門を受賞した『ビューティフル・マインド』。監督のロン・ハワード(『アポロ13』『身代金』)は監督賞を獲得し、彼と長くパートナーを組んできた製作のブライアン・グレイザーとともに見事作品賞も受賞した。天才数学者ジョン・ナッシュを演じるのはラッセル・クロウ(『グラディエーター』『インサイダー』)。天才であるがゆえに国際的な諜報活動に巻き込まれ、その先に待つ衝撃の真実に立ち向かう姿を圧倒的演技力で表現。献身的な愛でただ一人夫を支える妻アリシアを演じたジェニファー・コネリーも、本作品で見事アカデミー賞R助演女優賞に輝いた。全世界で大絶賛された勇気と情熱の感動傑作。

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天才数学者の壮絶な半生を描くアカデミー受賞作品

ナッシュ均衡で専門外の人にもその名を広く知られる
数学者ジョン・ナッシュの半生を描いた伝記映画。

2002年の第74回アカデミー賞で
作品賞、監督賞、脚色賞、助演女優賞の
四部門に輝いた作品でもあります。

本作の主人公であるジョン・ナッシュは
小学校の教師から「君の脳は2人分、ハートは人の半分」
と言われたという逸話があるほどの型破りな変人なのですが、
本作ではラッセル・クロウがその変人ぶりを好演。

またジョン・ナッシュの妻アリシアを演じ
アカデミー助演女優賞を獲得したジェニファー・コネリーの
知性と美貌を兼ね備えた存在感も圧倒的です。

もっともこの映画が高い評価を受けた最大の理由は
劇中に仕掛けられたある「トリック」の存在にこそあります。

今では有名になりすぎた感もあるそのトリックですが、
私が初めてこの映画を観た時に受けた衝撃は
それはそれは凄まじいものでした。

アカデミー賞受賞作ということで、
すでに鑑賞済みの方も多そうですが、
まだという方は本当によくできた作品ですので
ぜひともこの機に鑑賞してみてください。

ちなみにこの映画の主人公は数学者であり、
物語の軸になるのも数学ですが、
主眼が置かれているのはあくまでも人間ドラマであり、
ナッシュ均衡などの主要な理論についても
映像を交えてざっくりと噛み砕いて説明してくれるので
映画を楽しむにあたって特に前知識が
必要ということはありませんのでその辺はご心配なく。

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